2023年3月31日、ジャニーズ事務所がかねてより導入を発表していたジャニーズJr.の“22歳定年制”が施行された。

 

満22歳のJr.が迎える3月31日までに今後の活動について話し合い、双方で合意に至らなかった場合にジャニーズとの契約を終了するというもので、一般的に大学卒業、社会人として新生活を迎える年齢だけに、ジャニーズJr.を卒業するという意味で区切られたのだろう。

 

「これまではデビューできずにずるずると20代後半、また30代を迎えるJr.も在籍しただけに、若いうちに別の進路を見つけて“リスタート”する選択肢もあってもいい。

 

ただ、若者たちの将来を考慮した制度に見えますが、裏を返せば“あなたはデビューできません”とクビ宣告されるようなもの。
小中学生で入所して10年、デビューを夢見て青春を捧げてきたJr.にしてみれば、“はい、そうですか”と踏ん切りがつかないのも事実でしょう」(スポーツ紙・芸能デスク)

 

前任の滝沢秀明氏からJr.の育成やプロデュースを引き継いだ『ジャニーズアイランド』井ノ原快彦社長は、3月30日に定年制を「いい制度」と歓迎しつつ、今年度での適用者は「数人いる」と明かしている。

 

また退所者の今後の進路について「裏方をやってくれている子もいる」と、スタッフとして残留する選択肢も用意されたようだ。

 

ところが新年度を迎えた4月1日、『ISLAND TV』公式HPからプロフィールと関連動画が削除されたのは、井ノ原社長が話した「数人」より上と見られている。
通常、“数人”とは2〜3人、多くとも5〜6人が見積もられるのだが……、

 

「確認できただけでも十数名の名前が消えたことから、それに近い人数が退所したと考えられます。
その内の定年制適用者と思われる“22歳以上”は関西ジャニーズJr.の奥村颯太ら2人と見られ、確かにイノッチが明かした“数人”と合致していると言える。

 

そして奥村らと同じく3月31日で“退所”したとされるのが、滝本海都をはじめとする全員が10代で、中には入所3年目の中学生もいると聞きます。
つまりは定年制とは関係なく契約解消した、もしかしたら自らJr.を辞めた若者も多くいたということ」(前出・芸能デスク)

 

もちろん東西含めて約200人とも言われる在籍数だけに毎年、ジャニーズを去るJr.は一定数いるのだが、ユニットメンバーごとではない、10人以上が一斉の退所となれば異例とも言える出来事だ。

 

22歳定年制の裏で、ジャニーズ内部で何が起きているのだろうかーー。

 

「やはり相次ぐタレントの退社、そしてキンプリ裂騒動も影響していると思います」とは、ジャニーズ事情に精通する芸能ライター。

 

2023年5月22日をもって『King & Prince』を脱退、ジャニーズを退社する平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太。“グループ”活動を続ける永瀬廉、高橋海人とは袂を分つことに。

 

「キンプリのコンサートや舞台を見学した、またバックを務めたJr.は多く、5人は憧れの目標として見られていました。
ところが突然の分裂騒動が起き、一部で取り沙汰された内部の“確執”は、若者たちの目には“夢から覚めた”出来事に映ったかもしれない。

 

加えてJr.を統括していたタッキーの退社も、“本当にデビューできるのか”と進路を悩ませた一因になり得たと思います」(前出・芸能ライター、以下同)

 

またデジタルネイティブの“Z世代”である彼らは、“何がなんでもジャニーズでデビュー”という考えを持ち合わせていないとも。

 

「彼ら自身はテレビタレントよりもユーチューバーやインフルエンサーから影響を受けた世代でもあって、YouTubeやSNSでも有名になれる、大金を稼げることをよくわかっています。
叶うかわからないデビューを待ち続けてレッスンと年齢を重ねていくよりも、ネットの方が“デビュー”のチャンスが転がっていると見ていてもおかしくはない。

 

今回の“定年制”が敷かれたことでクビを言い渡されるJr.がいる一方で、早々にジャニーズに見切りをつける機会として受け止めたJr.もいたのかもしれませんね」

優秀な人材をも失う“諸刃の剣”にならなければいいが。