3月開催の第5回WBCに出場する侍ジャパンが、いよいよ17日から宮崎でスタートする代表合宿に臨む。

 

現役メジャーリーガー5人のうち、合宿初日から合流するのはダルビッシュ(パドレス)のみだが、大谷(エンゼルス)、鈴木(カブス)、吉田(レッドソックス)、ヌートバー(カージナルス)らそうそうたるメンバーが揃った今回は「史上最強侍」との呼び声も高い。

 

だが、ネームバリューという観点〝だけ〟で見るならば、菊池雄星(ブルージェイズ)、元ヤンキースの田中将大(楽天)、筒香嘉智(レンジャーズとマイナー契約)、さらには日系人として大谷とバッテリーを組んでいたカート・スズキ(エンゼルス、22年オフに現役引退)らの招集の可能性もあったのではないか。

 

それでも
「今回のメンバーはスター揃いと言われていますが、決して名前だけで選んだわけではない。
過去の実績よりもこれからの可能性、そして本人の置かれた状況を優先した、栗山監督らしい人選だったと思います」
と評すのは、メジャーリーグ中継解説者で本紙評論家の前田幸長氏だ。

 

どういうことか。

 

「とにかくメジャーリーガーを集めようと思えば、もっと集められたと思います。
ですが、菊池は制球に苦労しているところがあって、チーム内での立場的にそれどころではない。
マエケンは投げられる状態ではあるけれども、手術明けということを考慮したのでしょう。
千賀にしても、メジャー1年目投手のアジャストの大変さに配慮した。
筒香だって今回のスプリングトレーニングに勝負をかけている。
いずれも難しい立場の選手は選びませんでした」(前田氏)

 

それと同時に感じているのが「今後」だという。

 

「栗山監督は今回のWBCだけでなく、もっと先を見ている感じはしますね。
実績よりもこれからのNPBを背負う若い選手たちのことを考えている。
田中将大が選ばれなかったのはそういうことなんじゃないか。
日系人のヌートバーの選出にしたって、若い選手ですし、次回以降の選択肢を広げることにもなった。
カート・スズキだって選べば話題になったんでしょうが、そこは引退した選手よりも、若い選手をということなのでは」(前田氏)

 

今大会終了後、出場した選手たちがレベルアップし、その姿にあこがれたさらに若い選手たちが侍入りを目指して切磋琢磨する。
そして新たな日系人たちも侍ジャパンへの参加を志願するようになれば…。
それこそが栗山監督の目指すところなのかもしれない。