11月29日夕方、KAT-TUN元メンバーの田中聖(37)を乗せた送迎車は、千葉地方裁判所松戸支部から下総精神医療センター(千葉県千葉市)に向かっていた。

 

その途中、パーキングエリアに入ると、清々しい顔で車を降りた田中はトイレへ。
その後、喫煙所は避けて、喫煙が禁じられた建物の裏側で一服。
再び車に乗り込み、医療センターへと向かう。
そうした中、午後5時前後、知人女性から現金を脅し取ったとして、京都府警が田中の逮捕状を取ったことが一斉に報じられた。
すると、田中を乗せた車は病院敷地内へと続く林道に入って行く。
そして、逮捕された田中は、京都府警伏見署へと新幹線で移送されたのだった。

 

「今年6月29日、田中は千葉県柏市で覚醒剤を所持していたとして現行犯逮捕されました。
600万円の保釈保証金を支払い、9月2日に保釈された。
以降、田中は下総精神医療センターで『条件反射制御法』という治療を行っており、5段階のうち3段階目まで治療が進んでいました」(社会部記者)

田中はこの日、千葉地裁松戸支部で行われた第3回公判に出廷していた。

 

警察関係者が明かす。

「田中の逮捕容疑は昨年夏頃、交際相手だったA子さんに対し、恐喝して金銭を支払わせたというものです。
証拠も揃っており、覚醒剤事件の判決前ではありますが、逮捕状を取りました」

 

田中が1度目に大麻取締法違反容疑で逮捕されたのは、2017年5月のことだった。
田中とA子さんが知り合ったのは、その事件後だという。

 

A子さんは、田中との馴れ初めについて周囲にこう語っていた。

「彼が関西でライブをやったときに出会った。
でも、最初に『電話番号を交換するなら20万円。信用するために払って』と言われて。
ジャニーズ時代から憧れていたので払っちゃった」

 

以降、田中は会うたびに「携帯が止まるから」などと言い、金の無心を繰り返していたという。

「田中は何かにつけてA子さんに金銭を要求し、時には『俺に会うために10万円払う女いない?』と女性の紹介を迫ることもあったそう。
お金に加えてクスリも要求し始め、『チャリ(コカイン)が欲しい』『お前知り合いにプッシャー(麻薬密売人)いないんだっけ?』というメッセージを送るようになったのです」(前出・警察関係者)

 

そのA子さんを田中が脅迫したのは、昨年のことだ。

「ある時、田中はA子さんに対し、『関西でライブをやりたい』と提案。
彼女は田中にライブハウスを紹介したのですが、結局コロナ禍もあり、収益が上がらなかったといいます。
思ったような出演料をもらえなかった田中は、彼女に『お前が払えよ』とお金を要求するようになったのです」(同前)

 

次第に田中の行動はエスカレート。
連日のように「お前には払う責任がある」「落とし前をつけろ」などと強い口調で責め立てるようになったという。
そして、田中はこんな趣旨のメッセージをA子さんの携帯電話に送信したのだ。

 

「俺のバックにはヤクザがいる」

 

前出の警察関係者が続ける。

「このメッセージに恐怖を抱いたA子さんは田中に1万円を支払ってしまいました。
しばらく悩んでいたそうですが、今年夏以降、京都府警に被害相談を行った。
警察は証拠の提出を受けたうえ、事案の悪質性を鑑み、『少額でも立件できる』と判断したのです」

 

田中が“裏の顔”を見せていたのは、彼女ばかりではない。
2020年から2021年にかけて、田中のセックスフレンドだったB子さんが語る。

「自慰行為をしている自撮り動画を連日送りつけてくるようになり、そのうち彼は〈自粛期間で家から出れないから家で改良します〉とLINEで宣言。
それから肛門にバイブを突っ込む“新作”が続々と届くようになりました」

 

B子さんに対しても、金の無心を続けていたという。

「コロナ前はYou Tubeの配信で月50万円は稼いでいた時期もありましたが、そのうち『ライブが延期になって収入がないから助けて欲しい』って。
私だけではなく、関係を持った多くの女性に『携帯代が払えない。連絡がつかなくなったら困るだろう』などとお願いし、口座にお金を振り込ませていました。
コロナ禍以降、数少ないライブと女性たちからの援助で食いつないでいるような状態でした」(同前)

 

その後、田中は今年2月24日、名古屋市内のホテルで覚醒剤を所持していたとして2度目の逮捕。
懲役1年8カ月、執行猶予3年の判決が下されたのは、6月20日のことだ。
ところが判決のわずか9日後の6月29日、地元の柏市で覚醒剤を所持していたとして3度目の逮捕。
供述調書によると、判決2日後の同月22日頃から2、3回使用を重ねていたという。

 

10月27日、千葉地裁松戸支部の証言台に立った田中は弁護人から「もう二度と使わないと約束したのに、なぜまた使ったのか?」と問われ、「ネットなどで覚えのない記事が出され、多くの誹謗中傷があり、それによる不安やストレスからです」と証言した。

 

「田中は覚醒剤の入手ルートを『密売人から買った』と供述していましたが、それは嘘だった。
被告人質問では『実際は自宅のウォークインクローゼットにある箱に保管してあったものだ』と証言し、嘘をついた理由について『家族に迷惑がかかると思って』と説明していました」(前出・社会部記者)

 

そして今回、A子さんへの恐喝容疑で4度目の逮捕となった。
捜査はどのような道筋を辿るのか。
捜査関係者が言う。

 

「田中の銀行口座に、複数の女性から数万~10万円程度の振込が多数あったことを確認している。
同じような被害者が全国にいる可能性が高いと見て、余罪についての捜査を続けていくことになります」

 

2度あることは3度、そして3度あることは、4度あるのだった。