郵便サービス「レターパックプラス」には送料を抑える”裏技”が存在する――
こんなライフハックがSNSを賑わせている。
通常では詰められない大きさの荷物も、専用封筒を箱型に加工すれば発送できてしまうという。
事実であれば目からうろこの生活術だが、日本郵便は取材に「送達に支障をきたす可能性があるため、想定していません」と注意を促す。
レターパックプラスは、A4ファイルサイズの封筒を購入すれば、日本全国一律520円で送れる対面配達サービス。
4キロまで対応し、厚さ制限はない。
追跡サービスが付く。
この封筒が、工夫すれば拡張可能だとして注目を集めた。
きっかけはある通販会社の2022年10月中旬のツイートだった。
箱型に変形したレターパックプラスの封筒写真とともに、今後はこの形で発送に使うと書き込んだためだ(現在は削除)。
「箱型に折ることを発明された方はすごいと思います」ともつぶやき、参照したとみられるブログを紹介している。
ブログでは、「裏技」「『厚さ・厚み制限がない』という抜け穴をくぐります」として箱型を勧めている。
特殊な折り方をすることで容積を大幅に増やすことができ、「200ページ程の文庫本であれば20冊」が入るという。
この奇抜なアイデアは話題となり、有益な情報と捉えた人は少なくなかった。
一方、通常とは異なる使用方法のため、問題なく送れるのか不安視する見方もある。
日本郵便のウェブサイトでは、よくある質問をまとめたページに「レターパックの形を加工して差し出すことはできますか?」という項目があり、同社は「一部の切取りその他の加工をしたものはお引き受けできません」と答えている。
前述のブログでも、「郵便局によっては受け付けてもらえない場合もある」と注意点を記している。
日本郵便広報室は24日、取材に、箱型への加工は「料額印面が汚損又はき損しやすくなる等の影響が想定され、送達に支障をきたす可能性があるため、想定していません」と答える。
送達への影響の有無は個別の判断となるが、もし支障があれば「差出しを遠慮して頂くことになります」と説明する。
これまでに箱型を理由に断った事例は「発生件数を把握しているものではありませんので、お答えは難しいものです」としている。