昨年夏から活動を自粛していた小山田圭吾(53)が、『FUJI ROCK FESTIVAL ’22』と『SONICMANIA』にCorneliusとして出演をすることを公式サイト、Instagramで発表した。
約1年ぶりに活動を再開することとなる。

 

学生時代のいじめ行為について話した『ROCKIN’ON JAPAN』1994年1月号(ロッキング・オン社)と『Quick Japan』第3号(1995年8月発行、太田出版)の記事が問題視され、昨年の東京オリンピック開会式の作曲担当から辞任した小山田。ネット上で苛烈なバッシング騒動となり、活動休止を発表。

 

騒動を受けて、小山田は2021年9月17日にCorneliusの公式サイトと自身のインスタグラムに事の経緯説明と謝罪を掲載。
さらに『週刊文春』2021年9月23日号(文藝春秋)では「懺悔告白」とタイトルのつけられた記事でインタビューに応え、胸中を語っていた。

「古いインタビューが原因のバッシングで、当時の記事を掲載した出版社側の問題もあるので、多少は同情する余地もあったと思います。
本人もしっかり反省して謝罪していたものの、“障害者をいじめた”という衝撃的な内容だったために、世間からの批判はかなり強いものだった。
今回、フェスでの活動再開を発表しましたが、やはりネット上では拒絶反応が強く、“反省していないのではないか”といった形での批判の声も多い状況です。
活動再開がすんなりと受け入れられてはいないのが、実際のところでしょう」(音楽業界関係者)

 

小山田の“フェスでの活動再開”という形が裏目に出たとの意見もある。

「小山田圭吾は必ずしも、広い層のリスナーに支持されているのではなく、コアなファンを持つミュージシャンです。
そういう意味では、大型フェスのような目立つ場ではなく、熱心なファンだけが集まるような小規模のライブから活動を再開するという選択肢もあったはず。
これが例えば100人レベルのライブハウスでの活動再開だったら、そこまで批判されていなかったかもしれない。
あるいは“ゼロから地道に頑張っている”と、一定の好感を得た可能性もあったと思います」(レコード会社関係者)

 

小山田がフェスで活動再開となった背景に、音楽業界内での小山田に対する“高評価”が影響しているという。

「フリッパーズ・ギターの時代から、その音楽性が高く評価されていた小山田なので、彼の音楽については、業界内の支持率はすこぶる高いんです。
過去の行いについては問題視していても、音楽的な才能は揺るぎないし、反省している現在の姿を知っているという関係者も多い。
だから、小山田の音楽を葬り去らないためにも、いい形での復活をサポートしようというスタッフもたくさんいたのだと思います。
小山田のためを思って、フェスでの復活の場が用意されたわけですが、それがかえって仇になってしまったのかも」(同)

 

止むことのないバッシングの中、音楽で勝負していくしかなさそうだ。