昨年限りでプロ野球を現役引退した元・埼玉西武ライオンズの松坂大輔氏が、2月1日より『報道ステーション』(テレビ朝日系)のスポーツキャスターを担当している。

 

現在は家族とともにアメリカを拠点に生活しているが、日米を往来しながら平成の怪物目線でスポーツの魅力を伝えていく。

 

松坂はキャスター就任について「想像もしていませんでした。出演している自分をまだイメージができていない」と率直な感想を語り、現役を退いて初めて触れるスポーツの世界の「分からない」「初めて」を楽しみにしているという。
その上で、慣れ親しんだ野球の試合でも見方や見え方が「間違いなく変わると思う」と断言。
自身も勉強しながら視聴者に伝えたいと意気込んでいる。

 

テレビ朝日関係者は松坂起用についてこう語る。

「『報ステ』のアスリート出身のキャスターといえば、元プロテニスプレーヤーの松岡修造さん。
オリンピックをはじめ各種競技をくまなく取材で回り、立場や年齢関係なしに尊敬の念を忘れずに接しており、アスリート業界のみならず、テレビ業界でも好評です。
松坂さんは、横浜高校3年生の夏の甲子園決勝でノーヒットノーランし春夏連覇を達成。
プロの世界でも華々しく活躍し、子どもからお年寄りまで幅広い世代の知名度が高いだけに、『報ステ』側も松岡さんの後継者にふさわしいと、キャスターとしてじっくり育てていく方針のようです」

 

しかし心配な点もある。

 

デビューを飾る2月1日はプロ野球がキャンプインする日。
当然ながら新人キャスター、解説者は挨拶回りを兼ねてキャンプ地の宮崎、沖縄を行脚するのが恒例のならわしだ。
松坂氏も古巣・西武の宮崎・南郷キャンプと広島の日南キャンプを取材。
放送ではスーツ姿で宮崎からの中継で出演した。
だがご存知のとおり、キャンプ地を含めて新型コロナウイルスの変異種オミクロン株による新規感染者は急増中だ。

「普段なら『よく来たね!』と各球団も大歓迎してくれると思います。
松坂が来て、選手と雑談したりインタビューすることで大きな露出が見込めますからね。
ところが今は、選手や関係者との直接的な接触はかなり厳しく、もしも松坂が取材途中で体調不良となれば、それこそ番組・テレビ局側の責任も問われることになり、球団にも迷惑がかかる。
今のところは順調に取材できているようだが、細心の注意を払う必要があるのには代わりなく、新人キャスターとしては苦労が尽きないのでは」(スポーツ紙プロ野球記者)

 

日米通算170勝を挙げた松坂は第二の人生をどう歩んでいくのか。