フジテレビ系の昼の情報番組「バイキングMORE」(月~金曜。前11・55)が来年3月をもって放送を終了することが12日、分かった。

 

同番組は2014年に「笑っていいとも!」の後番組としてスタート。
MCを務めてきた俳優の坂上忍(54)から自身のライフワークである動物保護活動に力を注ぎたいという申し出があったといい、その意向も受け、来春の番組改編で8年間の歴史に幕を下ろす。

 

「バイキング-」は長寿番組「笑っていいとも!」の後を継ぐ生放送情報バラエティーとして14年にスタート。
当初は坂上が月曜MCを務めていたが、その歯に衣着せぬ発言が視聴者の支持を得るようになり、15年から総合MCに就任。
政治経済から芸能まで生激論を交わし気になるニュースに忖度なしに斬り込んできた。

 

昨年秋には番組名「バイキングMORE」への変更や放送枠拡大も行い、ライブ性・独自性・情報性を強化した「ホンネトーク&ニュースLIVEショー」に進化。
しかし、このたび坂上から動物保護活動に注力したいとの申し出があり、同局はそれを受ける形で番組にピリオドを打つことを決断した。

 

坂上は同局を通じてコメントを発表。
8年の歳月を「“本音トーク”といった大きな方針転換があったにも関わらず、リスクを顧みず持論を展開してくださった共演者の方々の勇気の賜物」と感謝し、2年前から番組に区切りをつけたい意思があったと明かした。

 

動物保護活動の施設が来年2月をメドに工事が完了することから「『バイキング』に費やしていた時間を、動物と向き合う時間にあてさせて頂くことはできませんか?とお願いした次第です」と説明。
「わたしのような頑固なおじさんを、生放送の枠で起用し続けてくださったフジテレビさんには、“ありがとうございました!”の気持ちでいっぱいです」とした。

 

【坂上忍 コメント全文】

「笑っていいとも!」という国民的人気番組の後を引き継いだことから、「バイキング」が重責の中のスタートとなったのが、8年前。
当初は月曜日のみの担当でしたが、翌年には全曜日を任されることに。
“とうとうフジテレビさんは血迷ったな”と思いつつ、この逆風を、どのようにすれば味方につけられるのか?日々スタッフさんと侃々諤々(かんかんがくがく)、試行錯誤しながら、結果的には8年という歳月を共に過ごさせていただくことができました。

 

これもひとえにスタッフの皆さまの尽力のおかげであり、“本音トーク”といった大きな方針転換があったにもかかわらず、リスクを顧みず持論を展開してくださった共演者の方々の勇気のたまものだと思っています。

 

そんな中、2年ほど前からでしょうか。
どこかで“区切り”をつけなくてはと思い始めたのは…。
当初は、丸10年は務めを果たさなければならないのかなと。
10年やり切って、初めてご恩返しと言えるのかなと。
そんな中、こちらもフジテレビさんでお世話になっている「坂上どうぶつ王国」で、私の終活作業である、動物の保護活動をメインとした施設が、来年の2月を目途(めど)に第1期の工事が完了し、4月から保護活動ができることとなりました。

 

そこで、まことに勝手な想(おも)いではあるのですが、このタイミングが番組を卒業する“区切り”としては、ベストなのではないかと。
保護活動は片手間でできる作業ではありませんし、我が儘(まま)が許されるのであれば、「バイキング」に費やしていた時間を、動物と向き合う時間にあてさせていただくことはできませんか?とお願いした次第です。

 

役者畑からバラエティーの世界に呼んでいただいて、ちょうど10年ほど。
一心不乱に働きました。
働いた分だけの迷惑もおかけしてしまいました。
「バイキング」に携わった関係者の皆さまには、感謝しかありません。
現場のスタッフの皆さんが共に闘ってくださり、時に守ってくださったからこそ、今の私があるのだと思っています。

 

そして、私のような頑固なおじさんを、生放送の枠で起用し続けてくださったフジテレビさんには、“ありがとうございました!”の気持ちでいっぱいです。
とはいえ、ご迷惑でしょうが…まだ引退とはなりません。
動物たちの為(ため)にも、まだほそぼそと稼がせていただきます(笑い)。

 

今後とも、よろしくお願い致します!

 

「バイキング」の後番組は現時点では未定。保護施設は、同局系の冠番組「坂上どうぶつ王国」(金曜、後7・00)でも紹介しており、同番組は来春以降も継続予定という。