中川大志が主演を務める連続ドラマ『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ系)が大苦戦している。

 

すでに視聴率は「打ち切り危険水域」に達していると囁かれており、8月8日放送の第5話から新展開となる「秘密編」への突入が予告されているが、それでも挽回は難しいとみられているようだ。

 

同ドラマは、“伝説の殺し屋”に育てられた主人公・男虎柊(中川)が殺し屋となり、ターゲットである人気漫画家・鳴宮美月(新木優子)に近づくが、自身の間の悪さが災いして暗殺できず、それどころか美月に恋してしまう……という設定のスリリング・ラブコメデイ。

 

人気が急上昇している中川は、今作が地上波ゴールデン・プライム(GP)帯の連ドラ初主演。
相手役の新木も人気・知名度ともに申し分なく、女優業を本格化させつつある田中みな実がメインキャストのひとりとしてレギュラー出演することでも注目を集めた。

 

ところが、初回の世帯平均視聴率は5.8%、個人3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と苦しいスタート。
以降も第2話で6.0%、第3話で5.1%と低調に推移し、7月25日に放送された第4話は4.6%を記録。
「打ち切り検討レベル」とされる5%割れとなってしまった。

 

ちなみに第4話のラストでは、実は美月が柊の初恋相手・葉山葵だったことが判明。
彼女は「本物の鳴宮美月」から頼まれて美月になりすましていたことを告白し、人間関係が複雑化する新展開「秘密編」につながる構成となっていた。

「最近は個人視聴率を重視する傾向がありますが、『ボク恋』は個人視聴率も第1話が3.1%、第2話は3.3%、第3話が2.8%、第4話が2.5%と極めて低い。
さらに、オリコンが実施している『ドラマ満足度調査』においてもトップ10圏外が続いており、数字も低ければ視聴者の満足度も低い……という散々な状態になっています。
これでストーリーが複雑化する新展開が始まっても、視聴者はついていけないのではとも危惧されているようです」(芸能記者)

 

業界内では「誰も得してない」「出演者が損しかしていない」といった声まで上がっているようだ。

「中川はシリアスからコメディまで幅広く対応できる若手イケメン俳優として期待されていましたが、GP帯の連ドラ初主演作がいきなり大コケとなると、看板にケチがついてしまう。
相手役を務める新木は、2019年に地上波ドラマ初主演となった『モトカレマニア』(フジテレビ系)の第4話で、テレビ東京以外のGP帯連ドラ史上ワースト2とされる世帯平均視聴率3.0%を叩き出し、全話平均で4.4%という記録的な大惨敗を喫しました。
今作も大コケとなれば、“低視聴率女王”と呼ばれかねない。
また、田中はレギュラーだったバラエティ出演をいくつか整理して女優業に本腰を入れていますが、こちらもせっかくの連ドラ出演で数字が芳しくないとなれば空回りしている印象になってしまう。
中川と新木という期待の若手を投入した大手事務所・スターダストプロモーションも含め、誰も得しない結果になりかねない状況です」(前出)

 

日本テレビのこの日曜ドラマは、同社の完全子会社が運営する動画サービス「Hulu」の加入者増につなげるための枠ともいわれており、視聴率が厳しいとはいえ、そう簡単に「打ち切り」とはならないだろうが、Huluの人気ランキングを見るかぎり、同サービスにおいてもそれほど好調ではなさそうだ。

 

ドタバタコメディから一転してシリアス要素が強まるとみられる「秘密編」への突入は、路線変更による“最後の賭け”となるのだろうか──