紆余曲折を経て、ついに開催へとこぎつけた東京五輪。

 

直前の調査でも開催に反対する意見が多数を占めるなど、逆風の中での開幕となるが、「聖火は誰が点灯するのか?」「“小山田圭吾問題”で音楽はどうなるのか」など、興味を引く話題は多く、開会式のテレビ中継の視聴率は高くなりそうだ。
これはすなわち、中継をしない他局は視聴率が沈むということ。裏番組もなかなか興味深い状況になっている。

「直前になってもドタバタしている東京五輪ですが、日本時間で朝8時開始だったリオ五輪(2016年)や、早朝5時からだったロンドン五輪(2012年)でも、開会式の視聴率は20%超。
金曜夜21時スタートだった北京五輪(2008年)は40%近くを記録しており、開会式の注目度は別格です。
今回は自国開催ですし、放送時間も連休中の午後8時からと絶妙のタイミング。
瞬間最大視聴率は50%を超えるものと見られています」(テレビ情報誌記者)

 

これだけゴタゴタが続けば、きっと“アンチ五輪”の人たちもチャンネルを合わせることだろう。
開会式を放送するのはNHK。
世紀のイベントの裏で、他局はどんな番組で勝負するのか?

「『紅白歌合戦』の裏番組と同様、“負け戦”が確実な民放各局ですが、日本テレビとフジテレビは通常編成。
TBS、テレビ朝日、テレビ東京は特別番組です。
日テレは好調の『沸騰ワード10』と『金曜ロードショー』で少しでも数字を取りに行く姿勢ですが、フジの『ウワサのお客様』は低空飛行が続いており、ハッキリ言って“捨て試合”ですね。

一方、テレ朝の『列島警察捜査網THE追跡』は年に4~5回放送され、毎回2ケタ前後の視聴率を取る人気番組。
テレ東は得意の大食い番組で、TBSは人気芸人を揃えたお笑い番組です。
いずれも放送時間を長く取り、チャンネルを変えさせない作戦ですね」(キー局関係者)

 

各局それぞれの考えが透けて見える開会式裏番組のラインナップ。
たとえ数字が悪くても、「オリンピックだから」と言い訳が出来るだけに気は楽かと思いきや、ピリピリとしているのがTBSだ。

「TBSは開会式の裏で、笑福亭鶴瓶と今田耕司がMCの『ザ・ベストワン』を4時間にわたって放送します。
この番組は、芸人がベストなネタを披露するお笑い番組で、昨年3月に第1弾が放送され、今回が第5弾。
9月に終了する『ぴったんこカンカン』の後を受け、10月からはレギュラー化が決定しています。

ただ、これまでの特番では視聴率が2ケタに届いていないため、ここであまりに酷い数字を取ると、いきなり短期での打ち切りまで見えてきてしまう。
そうでなくても民放各局では、『有吉の壁』(日本テレビ)の成功でお笑い番組が増えているので、鶴瓶&今田の大物コンビでもまったく安心できません」(民放バラエティ番組制作関係者)

 

開会式裏番組の“銀メダル”争いの勝者はどの局に?