フジテレビの番組を自局で検証する「フジテレビ批評」が17日、放送され、月9ドラマ「イチケイのカラス」での一部セリフについて、14日に開かれた同局の番組審議会で議論があったことを報告した。
審議委員の柿沢和幸弁護士が、「専門家から見てもリアリティーがないとドラマとしての存在感が減じてくる」として、「裁判官が職権調査をすることはあっても、裁判官のやることに“捜査”という言葉は使わない」と指摘。
さらに「総括裁判官が裁判長をやらないで二番目の裁判官に裁判長をやらせる。
これもリアリティーがない。面白かったけどそういう点が残念だった」と言及した。
この意見に対して、同番組の後藤博幸プロデューサーは、監修の担当者から「検証はするけれども“捜査する”とは言ってほしくないというのはかなり強く言われた」と認めた。
一方で「『裁判所主導で捜査します』って言う方がファンタジーとして面白くなると現場一同思い、監修の先生方とさんざん議論した」とも。
議論の末に現実では使わない「捜査」というワードを使用する判断をしたことを明かした。
後藤氏は「リアリティーを重視した上でファンタジーも入れて、そこのバランスが絶妙になっているといいドラマになるかなと思っている」とも話した。
同作は、竹野内豊演じる中卒で元弁護士という裁判官、入間みちおが自ら事件を検証して、真実を追求するストーリーで、自ら捜査権を発動するシーンが出てくる。
「イチケイのカラス」を見逃した方はFOD!!