9月24日に千秋楽を迎えた大相撲秋場所(東京・両国国技館)は、大関・貴景勝の4度めの優勝で幕を閉じた。

 

7月の名古屋場所は、両膝の怪我の影響で全休。
カド番で迎えた場所で、前頭・熱海富士との優勝決定戦を制しての逆転優勝だが、SNSでは厳しい批判にさらされている。

 

《まぁ、今回の件で貴景勝関は嫌いになりました。横綱になって欲しくて応援してただけにがっかりでした》

《何が武士道だよ 若手の挑戦を受け止められない大関に横綱になる資格は無い》

《熱海富士は絶対に強くなるけど、貴景勝が横綱になる未来はない》

《こんなの横綱に相応しく無いわなぁ》

 

「千秋楽、本割の貴景勝の対戦相手は、関脇・大栄翔。真っ向からぶつかり合って激しい突っ張り合いとなり、最後は貴景勝が押し勝ちました。
気迫のこもった一戦に、館内は大いに盛り上がりました。

しかし、その本割が熱戦だっただけに、熱海富士との優勝決定戦は相撲ファンを落胆させました。
立ち合いで左に変化し、突っ込んできた熱海富士を交わして、あっさりとはたき込んだのです。
いわゆる“注文相撲”で、館内は異様な雰囲気となりました。

熱海富士は入門からわずか18場所、21歳の新鋭。
貴景勝は4年以上も大関の座を守り続ける実力者。
相撲ファンであれば、若者の挑戦を正面から受けたうえで、力の差を見せつけてほしかったと思うのは当然です。

とはいえ、この優勝で11月の九州場所は、貴景勝の綱とりがかかる可能性が高い。
それだけに、何か、もやもやとしたものが残る、残念な一番でした」(相撲ライター)

 

NHKの中継で解説をつとめていた舞の海秀平さんも、この一番には「勝つにしても、立ち合いでひとつ当たってほしかった。相手は平幕だから受け止めてほしかった」と苦言を呈した。

 

一方で、貴景勝を擁護する声もある。
元横綱・朝青龍は自身のX(旧Twitter)に《決定戦はどうでもいい!笑笑 勝ちは勝ちや》と投稿。
本割に勝っているのだから問題ないとの考えを示し、決定戦での変化についてフォロワーに質問されると《悪く無い》と、返答している。

 

SNSには

《この時の貴景勝が勝つのはこの方法しか無かったと思います いろいろ、批判の声を聞きますけど体力の無さと膝の悪化を考えればこの選択しかなかったと思う》

《貴景勝は、決定戦ではたき込みをした事で、色々批判など受ける事は覚悟の上で、綱取りを果たすんだという、強い意思を感じましたね》

のような意見も少なくない。

 

貴景勝の綱とりについて、佐渡ヶ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)は「11勝ですから。来場所の千秋楽まで見てみないと何ともいえない」と、慎重な姿勢をみせている。
ただ、横綱の昇進条件は『大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績』となっており、これまで2場所連続優勝した大関は、すべて横綱になっている。

 

九州場所は、11月12日(日)に初日を迎える。

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