新入幕の伯桜鵬(19・西前頭17枚目)が星の差一つで追う優勝争いトップの北勝富士(31・前頭9枚目)を突き落としで下し、11勝目(3敗)を挙げた。
これで2敗力士がいなくなり、伯桜鵬も3敗で並んだため千秋楽での優勝の可能性を残した。

 

初顔合わせとなった一番。
伯桜鵬は立ち合いで左下手を取り、相手の動きを止め、しばらく膠着状態が続いた。
まわしが切れ北勝富士が突き押しで前に出てきたところ、土俵際の突き落としで大逆転。
一度、物言いがついたが軍配通り伯桜鵬の勝ちとなった。

 

10日目から5連勝の伯桜鵬は、前日の錦木(32・東前頭筆頭)に続き2敗力士を連続で撃破。
新入幕で優勝すれば、1914年(大正3年)5月場所の両国以来、109年ぶりの偉業。
さらに10代での優勝は92年初場所の貴花田(のちの横綱・貴乃花)以来、史上2人目の快挙となる。

 

また、この日錦木が敗れたことにより、3敗で伯桜鵬と関脇・豊昇龍(24)、北勝富士の3力士がトップで並んだ。
23日の千秋楽は、結び前の一番で伯桜鵬と豊昇龍が直接対決。
北勝富士は4敗の錦木と対戦する。

 

●伯桜鵬哲也(はくおうほう・てつや)
2003年(平15)8月22日生まれ、鳥取県倉吉市出身の19歳。
小4から相撲を始め、鳥取西中3年時に白鵬杯優勝。
鳥取城北高2、3年時に高校横綱を獲得。
22年9月、全日本実業団選手権で優勝。
宮城野部屋に入門し、今年初場所、幕下15枚目格付け出しで初土俵。
同場所で幕下優勝、十両では2場所連続の2桁勝利を挙げた。
新入幕を果たした今場所からしこ名を本名の落合から伯桜鵬に改名。
1メートル81、162キロ。

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