TBSの紀行クイズ番組「世界ふしぎ発見!」(土曜後9・00)の司会者が、放送38年目で初めて交代することが7日、分かった。

 

1986年4月の開始時から務めていたキャスターの草野仁(79)が役目を終え、来月15日からフリーの石井亮次アナウンサー(45)が就任する。
草野は「クイズマスター」という肩書で出演を続ける。

 

番組の顔である草野が司会を勇退する。
「37年間、信じられないほど長く続いたこの番組。新年度は新司会者に新風を吹き込んでもらい、より魅力的な番組になるように努めていただきたい」と石井アナにエールを送った。

 

NHKアナだった草野は85年春に退職。
番組はその1年後にスタートした。
ミステリーハンターと呼ばれるリポーターが世界各地に飛び、その土地や歴史にまつわるクイズを出題。
草野と同じく初回から出演する解答者の黒柳徹子(89)や野々村真(58)とともに長く番組を支えてきた。
現在までの放送回数は1665回(レギュラー放送のみ)。
37年間の司会は、日本のクイズ番組史上最長の記録だ。

 

新司会の石井アナはTBS系の情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(月~金曜後1・55)のMCとしておなじみ。
20年3月に名古屋のCBCテレビを退社。
フリーアナに転身し、活躍の場を全国ネットのさまざまな番組へ広げている。
柔らかく巧みなトークが持ち味でスタジオを盛り上げてくれそうだ。
今回の起用を聞いた時を「驚きすぎてしばらく声が出ませんでした」と振り返り、「幼い頃から見ていた番組に加われる!望外の喜びでございます」と喜んでいる。

 

番組では1月からクイズ形式が変更。
解答者が単独で答えるのではなく、解答者全員で一つの答えを導き出す形となった。
クイズマスターとなる草野は、ヒントを出す役割などを担う。
草野は「何といってもこの番組の強さは全スタッフが一丸となれるところ!想像を超える驚きをお届けします」と今後も一員として番組を支える。