俳優の古谷一行さんが8月23日、死去した。78歳。
所属事務所フロム・ファーストプロダクションが公式サイトで発表した。

 

【事務所コメント全文】

訃報

 

弊社所属俳優 古谷一行が 2022 年 8 月 23 日 火 永眠いたしました。
ここに皆様からの生前のご厚誼に深謝し、心から哀悼の意を表しますとともに、謹んでご報告申し上げます。
弊社の誇るべき俳優として、数多の作品に出演し、かけがえのない財産を残してくれましたこと、心より感謝の気持ちを持ってお見送りさせていただく所存でございます。

 

病克服後、次なる挑戦に向けて、家族の見守りと共にトレーニングに通う日々を送っておりました矢先、この度の訃報となる予期せぬ出来事に見舞われてしまいました。
余りにも突然な事に、ご遺族のご心痛は、計り知れないものでございます。
マスコミ各社様には、どうぞそのお気持ちに寄り添って頂き、ご取材、ご弔問はご遠慮くださいますよう、切にお願い申し上げます。

 

なお、葬儀はご遺族の意向により、御家族のみで既に執り行われ、供花、お香典に関しましても、固くご辞退申し上げます。
少し先にはなりますが、ご親族と相談の上「お別れ会」を執り行う予定です。
決定いたしましたら詳細を改めてお知らせしたく存じます。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

株式会社フロム・ファースト プロダクション
代表取締役 小口 文子

 

晩年の古谷さんは病と闘う日々でもあった。
2011年10月に定期健診で早期の肺がんであることが発覚。
同11月に腫瘍の切除手術を行い、12月に仕事復帰した。
3年後の14年には脳への転移が見つかったが放射線治療で完治した。
20年には急性胃潰瘍で救急搬送。
体重は20キロ落ちたものの、近所の飲食店などで家族と仲良く食事する姿などが目撃されていた。

 

今秋の仕事復帰を目指し、体力をつけるためにスポーツジムに通っていた。

 

しかし、亡くなる数日前から顔色が悪く、自ら「入院するわ」と言って、病院に行った日に息を引き取った。
事務所関係者も「青天のへきれき」というほどの急死で、死因は分かっていないという。

 

古谷 一行(ふるや・いっこう、本名=かずゆき)
1944年(昭19)1月2日生まれ、東京都出身。中大卒。
在学中から俳優座養成所で学び、67年に日生劇場の「アンナ・カレーニナ」で初舞台。
俳優座の研修生を経て、77年に毎日放送「横溝正史シリーズ」の金田一耕助役で人気俳優の仲間入り。
97年のよみうりテレビ「失楽園」では川島なお美との濃密なラブシーンが話題となった。
「金曜日の妻たちへ」「虹」「ひよっこ」「新・平家物語」「元禄太平記」、「オレゴンから愛」などヒットドラマに多数出演。
歌手としても活動。
長男はロックバンド「Dragon Ash」のボーカル降谷建志。