弘兼憲史氏の人気漫画『島耕作』シリーズの新作タイトルが『社外取締役 島耕作』に決定。
3月24日発売の『モーニング』17号から連載がスタートしたが、賛否の声が寄せられている。

 

島耕作シリーズは1983年に『課長島耕作』としてスタート。
以降、部長、取締役、常務、専務、社長、会長と順調に出世し、2019年からは、相談役に就任していた。

 

前作は2月24日発売の同誌13号で最終回を迎えており、ファンの間では次にどんな肩書が付くのか予想合戦が繰り広げられていた。
〝社外取締役〟として約2年ぶり8度目の肩書変更を経て新作に突入したシリーズに、ファンからは

《島耕作何歳になっても精力的だなぁ。まさに働く日本のビジネスマンだね》
《今度は社外取締役か。何歳になってもスーツが脱げないなw》
《島耕作はエリートだからね。そうそう簡単に会社も引退させてはくれなそう》
《このご時世、順調に出世コースだからね。うらやましいわ》

といった感想が寄せられている。

 

一方で、またもやサラリーマンを続けることに、ネット上では

《まだ会社に関わるつもりか? もうそういう時代じゃないでしょう》
《日本社会はいつまでも良かった頃の思い出だけを引きずるところ。名作だからってダラダラ長くやればいいってわけじゃないよ》
《なんかもっと劇的に変わる展開考えられなかったのかな。社外取締役なんてただのお飾りだし、話作れるの?》
《島さんが初芝を離れても初芝にずっと固執するとは考えにくいけれど、そういうシーンも少しは入れてほしい。ずっと初芝つながりで、完全な他社の社風に所属の人間としては触れてこなかったんだし》
《昭和世代の作者が当時の価値観をもとに描いているから仕方ない面もあるが、21世紀も半ばになろうという時代に、相談役とかいう訳の分からない意味のないポジションがまだあると世間に思わせるのは良くないと思う》

など、呆れ声も寄せられている。

 

「新シリーズのスタート号では、表紙に社外取締役の島耕作が登場し、右手人差し指を立ててヤル気を見せていますが、読者の反応はイマイチのようですね。
人生100年時代となり、60歳を過ぎても働くことが普通のこととなりましたが、さすがに島耕作も75歳になります。
ファンがそろそろ別の展開を期待するのも仕方のないことでしょう」(雑誌編集者)

 

島耕作は作者の弘兼氏と同年齢に設定されていることから、弘兼氏が現役で漫画家を続けている間は、島耕作もおいそれと引退する訳にはいかなそうだ。