8月23日、厚生労働省は、健康保険証の代わりとなる「資格確認書」に加え、新たなカードを配布することを明らかにした。
記事によると、健康保険証が廃止される2024年秋以降も一部の医療機関でマイナ保険証が利用できない状態が続くことから、氏名などが記載されたカードや文書を配布するという。
「資格情報のお知らせ」と命名される予定で、被保険者番号や窓口での自己負担割合なども記載する。
全国の保険医療機関・薬局(約23万施設)は、2023年4月から、マイナ保険証を読み取るオンライン資格確認システムの導入が義務づけられている。
だが、医師の高齢や、すでに廃業を予定しているなどの理由で、システムの導入が免除されるケースが8000ほどある。
これらの医療機関でも保険診療を受けられるよう対応を検討した結果、新たなカード発行となったわけだ。
ただ、このカードや文書だけでは保険診療を受けることはできず、マイナ保険証と一緒に提示することが求められるという。
「マイナンバーカードと一体化する『マイナ保険証』をめぐってはこれまで本末転倒な事態が繰り返されてきました。
マイナ保険証を取得しない人でも保険診療を受けられるよう、政府は『資格確認書』を発行することを決定。
当初はあくまで本人の申請に基づく仕組みを想定していましたが、批判を受け、自動的に送付する『プッシュ型』で、マイナ保険証を持たない人全員に交付することに変更しました。
さらに、資格確認書の有効期限は1年にして、期限切れ後は更新手続きが必要とする方針でしたが、こちらも批判を受け、結局、有効期間の上限を5年に延長することとなりました。
本末転倒な事態を繰り返したうえ、新たなカードを発行することになれば、医療機関の窓口で混乱が生じかねません。
場当たり的としか言いようがなく、『現行の健康保険証のままでいい』という批判が起きるのも当然でしょう」(政治担当記者)
実際、マイナ保険証と資格確認書に加え、「新カード」が配布されることに、SNSでは批判的な声が殺到している。
《もはや何をやりたいのか、さっぱりわからん 次々判明する問題にアドホックに対応するだけの政府、経費だけが膨らんでいく》
《もはや何をやってるんですか?ギャグですか?の領域。現行の保健証を使える期間延長だけで解決するのに・・・》
《私は一元管理したい派なので、保険証も運転免許証もマイナンバーカードに集約されることを期待してカード作りました。なんでカードが増えてんねん》
《カネかけて、不便にしてどうすんだよ!?》
岸田文雄首相は、2024年秋に現行の健康保険証を廃止する方針を崩していない。
だが、その方針を貫くために、いかほどの無駄な経費が費やされるのだろうか。