フジテレビが『FNS27時間テレビ』を4年ぶりに復活させることを発表した。
今年の夏に放送が決定し、MCは千鳥、かまいたち、ダイアンが担当する。
しかし、この布陣に違和感を覚えるテレビ関係者は多かった。
「これまで『27時間テレビ』は、タモリさんやビートたけしさん、SMAPのメンバーがメインで作り上げてきた。
明石家さんまさんやダウンタウン、ナインティナインもMCを担当してきましたが、どちらかというと非吉本芸人のイメージが強い。
特に最近は、2017年から2019年まで総合司会がたけしさん、キャプテンとして関ジャニ∞の村上信五さんが進行を担当。
かなり吉本の色が薄くなっていた印象です。
なので今回、吉本芸人だけがMCというのはかなり違和感があります」(民放関係者)
新型コロナウイルスの影響で、27時間テレビは2020年から放送を中止。
21年、22年は『FNSラフ&ミュージック』として夏の特番を放送してきた。
打ち切りも囁かれていた中、なぜ急に番組が復活するのか?
「日本テレビの夏の風物詩『24時間テレビ』は、バッシングを受けながらも放送を続けていた。
かたやフジテレビは、『27時間テレビ』の放送を毎年早々に中止の方向で編成していました。
『24時間テレビ』は慈善企画が多いのですが、『27時間テレビ』は番組名に“FNS”とつくように、系列局のつながりを強くする目的もある。
毎回フジテレビが早々に中止を発表することで、怒りをあらわにする地方局の幹部もいたんです。
今回は、港浩一社長が陣頭指揮を取って、久しぶりに『27時間テレビ』を復活させました。
もう一度地方局とのつながりを強くしようという、港社長の思いもあるようです」(同上)
急遽、復活が決まった『27時間テレビ』。
今回は、MCたちが出演しているバラエティー番組『千鳥の鬼レンチャン』をベースに企画が組まれるという。
フジテレビの狙いは、どこにあるのだろうか?
「『千鳥の鬼レンチャン』は、若年層に人気でコア視聴率が良い。
1月8日に放送された『千鳥の鬼レンチャン3時間SP』は、コア視聴率が同時間帯横並びでトップになった。
この実績を買われて、今回はMCが決定したようです。
ちなみに、たけしと村上のコンビは、3年間にわたって低視聴率を記録。
当時の上層部は大御所のたけしに引導を渡せなかったが、今回の復活にあたってMC交代は絶対条件でした。
村上は今回、その流れに巻き込まれる形でクビになったようです。
制作費は、たけしのギャラ分、かなり圧縮できたようです」(スポーツ紙記者)
ラインナップと企画内容を見ても、“若者寄り”の『27時間テレビ』を作ろうとしているのは間違いない。
ただ、ジャニーズ事務所のタレントは少々、使いづらくなったとか。
「村上をクビしたことで、ジャニーズ事務所は不信感を募らせている。
嵐メンバーなど、主要なタレントは出演させない可能性も高い。
そこで、フジテレビは吉本に全面的なバックアップを要請しているようです。
ダウンタウンやナインティナインをはじめ、明石家さんまの出演も内定しているとか。
とにかく、お笑いに特化した『27時間テレビ』にするそうです」(民放関係者)
ただ、ここまで吉本芸人にベッタリな『27時間テレビ』も久しぶりのこと。
その裏には、とある番組を巡るフジと吉本の攻防戦があったからだという。
「昼の帯番組『ぽかぽか』を巡って、吉本とフジテレビは緊張状態にあった。
実は、『ぽかぽか』は矢部浩之がMCに就任する案を、吉本が熱心に売りこんでいたんです。
しかし、フジが断る形になり吉本は激怒。
その影響で、同番組には放送開始からほとんど芸人を派遣していません。
現在も、曜日レギュラーのガレッジセール・ゴリが扮する『ゴリエ』くらいしか関わりがない。
そんな中で、今回は『27時間テレビ』をオール吉本で放送することで関係を修復しようとしたようです」(フジテレビ関係者)
今回の『27時間テレビ』には、吉本からEXITやオズワルドといった若者に人気の芸人も参加するといわれる。
ここ最近は、平均視聴率で2桁を越えることがなかったが、華麗なる復活は出来るのか?
「もはや、2桁を目指すのは諦めて、ゴールデンのコア視聴率で1位を目指しているようです。
そのため、集中的に人気芸人を初日のゴールデン帯に出演させるという話です。
また、地方局とは『千鳥の鬼レンチャン』で放送しているチャレンジ企画でコラボするみたいですね。
各局のアナウンサーを出演させ、系列局のナンバーワンを決めるとか。
今から系列局を含めてお祭りムードで、かなりいい雰囲気で制作作業が進んでいます」(同上)
スタートしたばかりの『ぽかぽか』も低視聴率で、早くも打ち切りさえ囁かれているフジテレビ。
今回の『27時間テレビ』は、暗いムードを吹き飛ばす番組になりそうだ。