12月14日に放送された、フジテレビ系の音楽特番『FNS歌謡祭 第2夜』に出演した、映画『ONE PIECE FILM RED』に登場するキャラクター「ウタ」が歌うスペシャルステージ企画が物議を醸している。

 

「ウタ」は今年夏に公開されたアニメ『ONE PIECE』の最新劇場版に登場するキャラクターで、歌唱パートを歌手のAdoが担当した事でも話題になった。
『FNS歌謡祭』に登場したCGキャラクターの「ウタ」は、映画では見せなかった特別衣装で出演。
代表曲の『新時代』など3曲を披露した。
大ヒットを記録した人気アニメのキャラクターの『FNS歌謡祭』出演という事もあり、ネットでは「かわいい」「音楽番組でウタが見れる日が来るとは」と大きな話題になった。だが一方、今後のウタの活動を不安視する声もあったという。

 

ウタは実在しないCGキャラのため、当然生出演は出来ず、事前に実際のスタジオとCGのウタを合成した映像が使われたのだが、ウタの歌唱部分はAdoが『FNS』のために新規で撮り下ろしたものではなく、既に録音済みのCDやMVで使われた音源がそのまま使用されたのである。

 

『FNS歌謡祭』はフジテレビが総力を挙げて制作する伝統のある歌番組。
そのため、出演する歌手は生放送のスタジオ、もしくは事前にスタジオで新規に収録した映像で出演するのが「お約束」であり、今回のウタのように「リリース済みのCD曲をそのまま流す」というのはあまり例がない。

 

一応、『FNS歌謡祭』用にはウタのボイスキャストである声優・名塚佳織による新規収録の挨拶はOAされたものの、応援していたファンは既に映画のスクリーンやYouTubeなどでウタの歌唱シーンを視聴済みの人が多く、今回のウタの『FNS』出演はあまり新鮮味のない映像となってしまったようだ。

 

そのため、ネットでは
「生歌じゃないの?」
「CDをそのまま流すってあり得ない」
「他の歌手に失礼じゃないの?」
「ただ単にCGに音源流し込んだだけじゃん」
「期待してたのと違ってガッカリ」
といった声が相次いだ。

 

特に『FNS歌謡祭』は12月7日に放送された『第1夜』にて、ウタに楽曲を提供した歌手達がセルフカバーを行う企画がOAされていた事もあり、「第1夜の方が楽しかった」という声もあった。

 

ウタは今回の『FNS歌謡祭』を皮切りに、12月は『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)、『NHK紅白歌合戦』(NHK)にも出演する事が予告されている。
そのため、ファンの中には「もしや紅白もコレ?」「紅白はどうすんのかな?」といった『紅白』出場への不安の声も相次いでいる。

 

アニメキャラながら「歌手」として今年最大限に注目された「ウタ」。
『紅白』までに何か「隠し玉」を見たいところだ。