秋篠宮さまと30年以上にわたって交流を続けるジャーナリストが、長女・眞子さんの結婚を巡る秋篠宮さまの心模様をまとめた『秋篠宮』(小学館)。

 

およそ5年、合計37回にわたってインタビューを重ねてきたという同書は紛れもないスクープだ。
が、この内容を快く思わない人たちも少なからずおり、ついに天皇陛下も不快感を示されているという。

 

『秋篠宮』の著者は、今年の3月まで毎日新聞の編集委員だったジャーナリストの江森敬治氏だ。
江森氏はこれまで『秋篠宮さま』(毎日新聞社)や『銀時計の特攻 陸軍大尉若杉是俊の幼年学校魂』(文春新書)などの著作があるベテランジャーナリスト。

 

『秋篠宮』によれば、江森氏の妻が今から約40年前に、学習院大学経済部で紀子さまの父・川嶋辰彦教授の副手(補佐役)をしており、それが端緒となって秋篠宮さまとの交流に繋がったという。

「過去の秋篠宮さまと著者との繋がりを考えると彼にしかできないこととはいえ、国民の一大関心事となった小室圭さんと眞子さんとの結婚に焦点を当てた書籍が、結婚後そう時間をおかずに出版されたというのは奇跡に近いと思われます」

と、担当記者もこの出版には舌を巻く。

 

記者が続ける。

「表向き、秋篠宮さまがお墨付きを与えたという形跡はありませんが、出版のタイミングも含めてゴーサインを出していなければ刊行に至らなかったのは間違いありません。
非公式ながら、秋篠宮さまの本音に限りなく近い肉声本であり、この時期に主張しておきたいことがあったということでしょう」

 

同書には圭さんの母・佳代さんと元婚約者との金銭トラブルについて秋篠宮さまが「全て、小室家の話だ。秋篠宮家は、まったく関係ない」と語ったとされるシーンも登場する。

「そういった点も含め、秋篠宮家が巻き込まれたというスタンスを訴えたかったと推察されます」(同)

 

もっとも、宮内庁内では同書に対して、というよりはむしろ、同書の出版に関与した秋篠宮さまへの“風当たり”が強まっているのも事実だ。

「宮内庁内では、“皇位継承順位1位の立場で、直近の、しかも相手のある事柄について本音を明らかにしたのは軽率のそしりをまぬかれないのではないか“との指摘は根強くありますね。
かなり厳しい言い方になりますが、“もう少し自覚を持っていただきたかった“と突き放すようなものもありました」(同)

 

今回の出版は天皇陛下に伝えられないままだったとされる。

「天皇陛下は刊行されることを聞いて、まずは心配されたといいます。
そしてその後、内容を確認され、事実関係を把握されると、不快感をお持ちになったと聞いています。
もちろん陛下のことですから、そういった感情を側近にぶつけるなどといったことではなく、周囲がそのように感じ取ったということにすぎません。
それでも、かなり重いことだと思われます」(宮内庁関係者)

 

具体的にどういった点について、不快に感じられたのだろうか。

「秋篠宮さまはかねてメディア報道について言及され、異議申し立てとは行かないまでも、その姿勢や内容に不満をこぼされてきましたね。
それ自体、かなりイレギュラーな事態ではありますが、それはともかくとして、そのようなスタンスを取られてきた秋篠宮さまがメディアの手を借りる形で意思を表明されたというのが、陛下にとって“やり過ぎではないか”と映った可能性があります」

 

もう少し具体的に解説してもらうと、

「陛下のお気持ちは斟酌する他ありませんが、秋篠宮さまがメディアに批判的な姿勢を示しながら、一方で一部のジャーナリストを特別扱いしたことについて、陛下は問題視されているように受け取りました。
例えば、秋篠宮さまご自身で出版したり、何らかの形で意見を表明したりするなら、陛下の不快感もそう大きくはならなかったのかもしれませんが」

「奇跡に近い」スクープ的な出版だけに、反響はいまだ止まないようだ。
>> 秋篠宮[江森 敬治]