埼玉県行田市の障害者就労移行支援施設が、ロシアから侵攻を受けているウクライナの人々に向けて4200羽の〝折り鶴〟を折り、同国大使館に届けるという。
施設では3月中旬から40人ほどの利用者が作業の合間に約4200羽を折り、その後、鈴を付けた根付け風の折り鶴も作り始め、1000羽を目標にしているという。
施設の人々の思いやりの気持ちに、ネット上では感心する声が上がっている。
しかし一方、受け取った側からすれば善意の押しつけとも取れる行為に対して、
《施設の人は誰も贈るのを見合わせようと言わなかったのかな? 押し付けられる側の現状を推し量ってもらいたい》
《また千羽鶴テロですか。被災地支援でもらって困るものの筆頭だというのに…》
《折り紙代をそのまま寄付すればいいのにね。全く意味のない仕事に一生懸命取り組むのはもうやめませんか?》
《これってもらった方にとってみれば迷惑極まりないよね。簡単に捨てられないだろうし》
《もはや善意を装った嫌がらせにしか見えない。折り鶴送るのってホント日本の謎文化だよね》
《戦争でも災害でもそうだけど、相手が本当に必要としているものを送るのが支援。家を焼かれ食糧、水、医薬品もない人たちに、なぜ千羽鶴なのか?》
など、〝自己満足〟と切り捨てる声も広がっている。
「折り鶴の歴史は江戸時代以前からあり、〝鶴は千年〟という言葉から災害祈願や幸福祈願の意味が込められ、平和のシンボルとなっています。
施設の人たちのウクライナへの思いは十分理解できるのですが、もらった方がどれだけ感謝するかはまた別問題でしょうね。
先日も岐阜市長良の複合施設『&n(アンドン)』で県内の有志が国旗カラーの折り紙で千羽鶴を折り、在日ウクライナ大使館に送ることを発表しましたが、ネット上で非難の声が殺到し、結局、中止になりました。
ニュースを見ていたら同じような事態になることが想像できると思うのですが…」(ネットニュースサイト編集者)
施設では「頑張っている人たちに届けるため、頑張って折っています」と折り鶴作りに精を出しているという。
善意で行なっているだけに、一概に非難することはできないが、何となくもどかしさを感じている人も多いのではないだろうか。