11月12日に発売から1周年を迎えるPS5。
コロナ禍でのローンチとなったため、発売初日から店頭販売はなく、店頭での発売イベントもない異例のスタートとなったことは記憶に新しい。

 

PS5は発売日以降もじゅうぶんな供給がされないまま1年を迎え、現在では抽選販売形式が主流となっているのはご存じのとおり。
都心の家電量販店では時折店頭販売が見受けられるものの、全国的にはオンライン上での抽選販売が主な入手経路となっているのだ。

 

この抽選販売だが、2021年の倍率はどうなっているのだろうか。
家電量販店のノジマが公開している「【よくある質問】ノジマオンラインPS5抽選予約販売」によると、

1月:100倍程度
2月:50倍
3月:30倍
4月:20倍
5月:30倍
6月:20倍
7月:20倍
8月:30倍
9月:20倍程度
10月:60倍程度

※デジタルエディションは6月倍率1桁でしたが、応募数と入荷数の関係で7月:20倍程度、8月:40倍程度、9月:30倍程度、10月:30倍程度となっています

としている。

 

発売直後の「1月:100倍」はある種予想の範疇ではあるが、その後春から夏にかけて落ち着きを見せていた倍率が、10月から再び上昇傾向にある。
これから迎えるホリデーシーズンに向けて、さらなる争奪戦の激化の予兆だろうか。

 

さまざまな商品の価格や在庫をまとめている価格ドットコムのサイトでは、いくつか在庫ありとして販売している業者もある。
とはいえ、10万円以上の値付けとなっている日もあり、手は出しにくい。

この価格推移を同サイトで確認すると、発売日直後から1月ぐらいまでは10万円オーバーという価格ではあったものの、その後は7~8万円台で落ち着きを見せた。
しかし、ここに来て、また大きく上昇している。

世界的な半導体不足がメディアで報道されているが、こうした面も製造にインパクトが出ており、出荷数による価格上昇が発生しているのかもしれない。

 

一方、NTTぷららがソニーの4K対応テレビブラビアをリースするサービス「月々テレビ」において、PS5を月額1,720円の追加でリースできる新オプションを発表。

11月11日から始まるこのサービスでは、3年の契約期間で契約期間中での買い取りは不可。
契約期間満了時は返却するか、14,850円で買い取りするかを選択できる。
なお、PS5の在庫に限りがあるため、申し込み状況によっては一時的に受け付けを停止する場合もあるとしている。

 

こうした状況が続く中、PS4の需要も無視できない。
PS5が買えない状況が継続しているためか、PS4を求める層がでてきており、しかも品薄で値上がり傾向にある。

同じく価格ドットコムで価格推移を調べてみると、夏頃からジワリと価格上昇が始まっており、10月末時点では45,000円前後で販売されている。
公式サイトの「ソニーストア」では、定価32,978円で販売されているので(CUH-2200AB01)、1.3万円も高いという計算になる。

 

国内での出荷終了となっているPS4 Proはさらに高騰中で、新品が7万円台、中古でも5万円以上の値がついている。

PS4はすでにほとんどゲーマーに行き渡っていると考えていいが、買い替え需要が一定数ある。
とはいえ、PS5が十分に出荷できないソニーとしては、PS5に重点を置いた生産にしたくなるのは理解できる。

だが、SNS上でゲーマーの声を拾ってみると、「PS4を買い換えようと思ったら値上がりしてる」「新品のPS4が定価以上になってる」など驚くコメントが見受けられる。

 

11月~1月はゲーム機商戦の大きな山。
PS5が買えないからPS4を、と思っても買えない、プレミア価格という状態になっているこの状況をひっくり返すことができるだろうか。
2月には話題作『ELDEN RING』の発売も控えており、PS需要はさらに高まりを見せる気配が濃厚だ。