27日、EXILE ATSUSHIさんが、公式の配信チャンネルとインスタライブで、今年3月に一酸化炭素中毒になってからの経緯を伝えると共に、「ライム病」にかかっていることを明かしました。

 

ATSUSHIさんはトレードマークともいえるサングラスを外し、素顔でリラックスした様子で登場しました。
まずは今年3月に一酸化炭素中毒になってしまってからの経緯を報告。
2か月以上、ひどい頭痛・めまい・吐き気に悩まされ続けていた中で、メニエール病が誘発されてしまったと伝えました。

 

「どん底な感じにさいなまれて、エネルギーが全く湧いてこない時期が2週間も続いた」
「自然療法が好きだったけれど、ステロイドを処方していただいて、ゼロだった自分を50くらいまでにはどうにか戻せた」
としながらも、様々な検査や治療を探し回ったといいます。

 

そして、あるクリニックで複数の検査を受け、その結果として「ピロリ菌」と「ライム病」が明らかになったとのことです。
「ライム病」とは、マダニなどに潜伏している菌が媒介する病気で、厚生労働省の公式サイトによれば「3~32日間の症状のない期間があった後、赤い発疹、疲労、頭痛、関節痛、筋肉痛や首が動かしにくいという症状が現れます。悪化すると、脳や心臓に障害が出るようになり、死亡することがあります。なおった場合にも1週間から数年にわたって皮膚や関節に後遺症が残ることがあります。」とされています。

 

ATSUSHIさんは、ライブツアーや制作などで激務の日々を送っていて免疫が落ち、体内に潜伏していた菌から発症したのではという医師の見立てを語りつつ「一酸化炭素中毒の後遺症はまだある。
でもライム病については、最善を尽くしてみようかと思ってるんです」と、海外にまでその手がかりを探ろうと話していました。

 

そして「もし中途半端に復活してダメになってしまうと、こんどこそファンの方々にも、メンバーのみんなにも、会社の皆さんにも申し訳ない」「リラックスしながらでも、今できることをやって、本当に復活するときには『ATSUSHI来たじゃん!』『しかもパワーアップしてるじゃん!』と皆さんに言ってもらえるように頑張っていきたい」「時間を無駄にしないように前向きに生きていきたい」と決意を込めていました。

 

【ライム病】
・概要

ライム病とは、ボレリア(代表的にはBorrelia burgdorferi)と呼ばれる細菌を原因菌とする感染症のことを指します。
ボレリアは、ダニの一種である“シュルツェ・マダニ(Ixodes persulcatus)”に刺されることによって伝播します。

 

ボレリアは、日本では感染症法にて4類感染症に指定されており、全数把握対象疾患となっています。
発生数は少ないものの(毎年10例前後の報告がある)、媒介者となるマダニは日本にも生息しており、潜在的な流行の可能性は秘めているといわれています。
ライム病の症状は、皮膚症状を伴うインフルエンザのような症状から始まります。
病状は数か月から数年の単位で慢性的に進行し、神経や心臓、関節など、全身に合併症が生じることもあります。

 

適切な治療介入を行うことが重要であるとともに、ダニが発生しないような環境整備、ダニに刺されないような対策、また刺された場合の適切な処置方法を知ることも重要です。

 

・原因

ライム病は、ボレリアと呼ばれるスピロヘータ(細菌の一種類)を原因菌とする感染症です。
ライム病に関連したボレリアは、Borrelia burgdorferiが代表的ですが、そのほかにも地域によってはさまざまな種類が存在することが知られています。
日本におけるライム病関連のボレリアは、Borrelia gariniiやBorrelia afzeliiといわれています。

 

ライム病を引き起こすボレリアは、野山に生息するマダニに咬着されることによって媒介、伝播されます。
ボレリアを周囲に広げうるマダニの種類は地域によってさまざまであり、日本ではシュルツェ・マダニ(Ixodes persulcatus)と呼ばれるマダニが、ライム病を伝播する主要なダニとされます。
これらマダニは本州中部以北の山間部に棲息し、北海道では平地でもよく見られます(ただし、一般家庭内のダニで感染することはないとされています)。

 

マダニに刺されてから最大1か月あたりまで、刺された部位を中心として“遊走性紅斑ゆうそうせいこうはん”と呼ばれるライム病に特徴的な皮膚症状が出現します。
その後、リンパ管や血液を介して全身の各種臓器にボレリアが広がり、症状を引き起こします。

 

・症状
感染初期

マダニに刺されてから3日~1か月ほどして、ダニの刺咬部を中心として遊走性紅斑と呼ばれる赤みが出現します。
遊走性紅斑はライム病の初期症状として特徴的な症状です。
遊走性紅斑は時間経過とともに徐々に拡大していきますが、無治療でも1か月ほどの経過で自然消失します。

 

また、こうした特徴的な皮疹が現れる時期と一致して、発熱や倦怠感、関節痛、筋肉痛などのインフルエンザのような症状が現れることもあります。

 

播種期(はしゅき)

皮膚局所で増殖したボレリアがリンパや血液の流れに乗り全身に広がると、標的臓器に関連した症状が現れるようになります。
具体的には神経であれば脊髄神経炎せきずいしんけいえん、髄膜炎、顔面神経麻痺、目であれば角膜炎などです。

 

また、心臓に関連した合併症として、重い不整脈(完全房室ブロックなど)を引き起こすこともあります。

 

慢性期

さらに治癒せずに感染から数か月ないし数年して病状が進行すると、重症な関節炎が起こることもあります。
特に膝関節しつかんせつが侵されることが多く、著明な腫れや痛みを伴うようになります。

 

そのほか、皮膚病変(慢性萎縮性肢端皮膚炎)や慢性中枢神経系異常(気分障害や記憶障害など)が現れることもあります。

 

・検査・診断

ライム病の診断のためには、病原体そのものを検出する目的で、紅斑部の皮膚(皮膚生検)や髄液などを用いて培養検査が行われることがあります(血液からの分離は難しいとされている)。
そのほか、同様の検体を用いてPCR法と呼ばれる方法で、ボレリア特有の遺伝子の検出を試みることもあります。

 

また、ボレリアに感染すると患者の血液中には、抗体(ボレリアに対して防御反応を示す免疫物質の1つ)が産生されます。
この抗体を検出するために、“ウェスタンブロット法”と呼ばれる検査が行われることになります。
この検査は、患者の血液中に存在する抗体と、ボレリアが特異的に持つ“抗原”と呼ばれるたんぱく質が反応するかどうかを確認する検査です。

 

・治療

ライム病は抗菌薬によって治療します。
皮膚症状に対しての第一選択はドキシサイクリンという抗菌薬であり、髄膜炎などの神経症状に対してはセフトリアキソンが使用されます。
マダニ刺咬によるエーリッキアの重複感染が疑われる場合には、ドキシサイクリンもしくはテトラサイクリンが有効とされています。
重篤な不整脈が出現した場合には、ペースメーカーが使用されることもあります。
関節の腫れが強い場合には、関節穿刺かんせつせんしが行われます。

 

・予防

予防のためのワクチンは日本では導入されていません。
そのため、マダニに刺されないような対策が重要です。
マダニは春から夏にかけて出現するため、この時期は特に林や草の中を歩くことを避けることが大切です。

 

また、歩く場合には肌を露出しないような服装を心がけましょう。
露出した肌の上には十分に殺虫剤を塗り、洋服、靴、テントなどにはペルメトリンを含む製品を使用することも大切です。
殺虫剤がすでに塗られている洋服を購入するのもよい方法です。

 

マダニは人を刺す際、頭部を皮膚に埋めるため、うまく取り除かないと頭の部分が皮膚に残ってしまうことになります。
したがって、マダニに刺された際には、ピンセットを用いて頭の部分から取り除くことが大切です。

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