この4月からメタルダンスユニット「BABYMETAL」に正式加入したMOMOMETAL。
その正体はご存知の通り、博多華丸の次女である岡崎百々子だ。
2019年にはBABYMETALのワールドツアーにサポートダンサーの1人として参加しており、まさに順当な昇格と言えるだろう。
しかし、その裏側には紆余曲折もあった。
そもそもBABYMETALはアミューズ所属の女性アイドルグループ「さくら学院」の派生ユニットだ。
現メンバーのSU-METAL、MOAMETAL、さらに元メンバーのYUIMETALもみな、さくら学院の卒業生である。
岡崎もまた2015年にさくら学院のメンバーとなり、2018年に卒業している。
そして、アミューズとの契約を終了し、英語習得のため海外留学すると報告していた。
その後、2019年にBABYMETALのツアーに参加するも、それ以外に目立った活動はなかった。
そんななか岡崎は、2021年8月にMnet放送された韓国のグローバルオーディション番組『Girls Planet 999』に参加する。
現在人気沸騰中のガールズグループ「Kep1er」を生み出した同番組だが、岡崎はほぼ見せ場がなく、最初の視聴者投票で敗退してしまった。
「視聴者投票は“フェア”だというイメージもありますが、『Girls Planet 999』は候補者が99人いて、番組内で触れられるのはごく一部。
初期の段階では、ほとんどの候補者があまり深堀りされなかったんです。
その結果、番組内でフィーチャーされる一部の候補が投票で有利になるのは当然で、番組の編集次第で有力候補とそうではない候補が決まってしまう。
岡崎さんは、BABYMETALのワールドツアーに参加しているという点で、ものすごく“ヒキ”があり、事前の注目度も高かったのに、番組内ではほとんど空気のような状態にされていて、あっという間に敗退してしまいました。
さくら学院時代を知っているファンやBABYMETALのファンにとっては、理不尽な展開だったと思いますよ」(アイドル雑誌ライター)
世界的な成功を収めているBABYMETALの存在を無視された形になったことについて、アミューズとしても黙っていられないという部分もありそうだ。
「もちろんBABYMETALについては、メンバーの素性などは明かさず、ミステリアスなイメージを保っているので、オーディションで触れられなかったという部分もあるでしょうが、最初からノーチャンス扱いされていたのは、アミューズとしても屈辱だったはず。
だからこそ、今回BABYMETALの正式メンバーになり、岡崎百々子がいかに才能ある人材だったかを世界に見せつけようとしているのではないかという声もあります」(同)
過去に確かな実績があったにもかかわらず、オーディション番組での視聴者投票であっけなく敗退したという事実について、“キャリアに傷がついた”と捉える人もいるだろう。
つまり、BABYMETALにとっては、あまり好ましくない事実として封印される可能性もあったはずだ。
「ここで岡崎さんを正式メンバーにするのは、アミューズの懐の深さゆえだと思います。
もちろん岡崎さんが適格者であるということは言うまでもないのですが、下手に黒歴史にすることなく、しっかり活躍の場を与えるというのは、事務所の“メンツ”ではなく、タレントのキャリアをしっかり考えているということでしょう。
大手事務所らしい、情に厚いジャッジだったと思います」(同)
BABYMETALは4月からスウェーデンのヘヴィメタルバンド「Sabaton」のアメリカ・イギリスツアーのスペシャルゲストとして参加。
さらに5月からはアジアとオーストラリアで単独ワールドツアーも行われる。
MOMOMETALの逆襲は、すでに始まっている。