「決め方に理がない。法がない。基準がない」
「分断、混乱を繰り返すべきではない」

 

5日に衆院本会議で始まった岸田文雄首相の所信表明演説に対する代表質問。
立憲民主党の泉健太代表は、9月27日に行われた安倍晋三元首相の「国葬」をめぐり、岸田首相の姿勢をこう批判した。

 

読売新聞社が1~2日に実施した世論調査で、実施に対して良かったと「思わない」との回答が54%に達し、「思う」(41%)を上回った安倍氏の国葬。

 

泉代表は国葬についてのルール作りの場を国会に設けるべきだと提唱していたが、永田町では今、「国葬以上の混乱を招く」との声が上がる「文書」が配布されている。
「安倍晋三記念紙幣」の発行についてだ。

 

【「安倍晋三記念紙幣発行推進国民会議」設立趣意書】と題したA4サイズの紙には、
<今こそ、不世出の大政治家であり、国守であられた安倍晋三元総理大臣の面影を永久に後世に伝えるべく、氏の在りし日の面影を挿入した新たな紙幣(参万円札)を発行し、法制度によって、国民の間に永久に通用させることが必要と思われます>
などとある。

 

発起人や賛同者は、いつもの保守系や自民党国会議員の面々で、どうやらエリザベス女王の肖像画が印刷されている英国ポンド紙幣を参考にしているらしい。

 

文書を見た野党議員からは、「国葬でさえ世論を分断したのに。さらに紙幣発行って……」などと困惑顔だ。

 

この調子だと、いずれ銅像を含めた記念館の建設といった話が浮上するのも時間の問題かも。