いざという時の防災用品として、家庭用に備蓄するアイテムで必須なのが「電力供給源」です。
条件さえ整っていれば、ソーラー発電やEVカー、EVバイクなどを非常用電力供給源にすることも可能ですが、前提条件がやや厳しく、万人が揃えられるというわけにはいきません。

 

「ポータブル電源」や「電池各種」は扱いやすく、簡単に手に入るという事もあり、一般家庭ではやはりポータブル電源や電池を備蓄しておくほうが無難となります。

 

そんな「電力供給源」で最も安く購入でき、収納場所も少しで済むのが乾電池です。
非常用持ち出し袋などに入れておき、イザという時にでも役に立ちます。

 

1本わずか20gほどなのにあらゆる機器に使える縁の下の力持ち。
今回はそんな乾電池のお話です。

 

乾電池というとやはり指標となるのがパナソニックの乾電池。
1954年に日本初の完全金属外装乾電池「ナショナルハイパー」がパナソニック(当時は松下、ナショナルブランド)から発売されて以来、日本の電池業界を引っ張ってきたと言っても過言ではありません。

 

2020年にパナソニック乾電池の累計出荷数量が2000億個を突破、ポータブルラジカセやテープレコーダー、ミニ四駆やゲームボーイなど時代の名機を影で支えてきました。

 

パナソニック乾電池が非常に優秀なのは乾電池クラスタなら当然知っている事なのですが、実は100円ショップで販売されている乾電池にもパナソニック乾電池に匹敵するほどの性能を持った優秀な電池が存在しています。

 

現在ダイソーで市販されている中で最も高性能だったアルカリ乾電池「Nevolution」

 

大手100円ショップダイソーで販売されているダイソーブランド乾電池は5本入りとなっており、1本あたり22円。
パナソニックのスタンダードタイプのアルカリ乾電池は大手量販店では1本辺り75円前後ほどと、その差は3倍以上にもなります。

 

パナソニック乾電池を基準で考えると本当に使えるのか? と不安になるほどの安さですが、実は100円ショップの乾電池も馬鹿にできない性能を発揮する物があります。

 

2022年2月現在、ダイソー店頭で確認できたアルカリ乾電池は6種類。
大電流向けやロングライフ重視などいろいろな種類が販売されています。

 

この中で、特に性能の良かったアルカリ乾電池とパナソニック乾電池を比較してみたところ、グラフが似たような放物線を描いています。

 

どちらも店頭から無作為に選んだもので、4本あたりの平均値となっていますが、グラフが非常に似ており、パッケージを変えただけの中身が同じ電池では無いか!?と思わせるほどです。

 

ですが、保存可能期間がパナソニック乾電池は10年、ダイソー乾電池は7年となっており、ここらへんで細かい違いが出てきます。

 

また、電池はナマモノとも言われており、同じ条件で製造されても電池にバラつきが出てしまうのが乾電池の宿命です。

 

ダイソー乾電池ではその傾向が大きいようで、許容範囲が非常に大きいのですが、パナソニック乾電池はバラつきが無いと言ってもよいほどで、安心して電池を使うことが出来そうです。

 

このあたりの技術差が価格に反映されているのかもしれません。
保存用ならパナソニック、普段使いならダイソーなどわけて使うとコスパよく使える事でしょう。