ジャニーズWEST・重岡大毅が主演をつとめる『#家族募集します』(TBS系)の第4話が8月20日に放送された。

 

涙腺崩壊する視聴者が続出の今期1番の“泣けるドラマ”と話題だが、それには今ブレイク中の注目俳優・仲野太賀が果たす役割が大きいようだ。

 

仲野が演じているのは、妻を亡くしシングルファーザーとなった主人公・赤城俊平(重岡大毅)の幼なじみ、小山内蒼介。
他人との距離感が近く、まっすぐで人情味に溢れるお節介なキャラクターだ。
前クールの日本テレビ系土曜ドラマ『コントが始まる』で仲野が演じた美濃輪潤平や、昨年10月期のTBS系火曜ドラマ『この恋あたためますか』の新谷誠も似たようなタイプだったが、それぞれにキャラが立ち、ちゃんと別人と思わせるのが仲野のすごさだ。

 

『#家族募集します』の蒼介について、暑苦しく、親切の押し売りが鼻につく、という視聴者もいるようだが、SNSには「そうちゃん最高に良いやつ」「そうちゃんがいい味出しすぎてる」などという声も多く並び、作中でも主役の俊平を凌ぐ大きな存在感を放っている。

 

特に印象的なのは、初回と第3話で見せた蒼介の涙だ。
初回では俊平が母親の死を幼い息子に話せずにいる苦しい胸の内を泣きながら吐き出すシーン。
第3話では皆に背中を押されようやく俊平が息子に本当のことを打ち明けることができたシーン。
感情が溢れ、むせぶように泣く俊平に対し、そんな俊平の想いを受け止めるかのように蒼介は、ただ黙って見守りながら、涙だけが静かにこぼれる。
重岡の“動”の泣き演技に対し、“静”で受ける仲野の演技がより一層、俊平の悲しさ、寂しさを際立たせていた。
目で多くを語り、視聴者の心を掴むことができる稀有な俳優なのだ。

 

『#家族募集します』はここまで、毎話ラストに視聴者の涙を誘う展開が続いている。
本作がゴールデン・プライム帯での連続ドラマ初主演となる重岡の泣き演技も好評だ。
シェアハウスの他メンバーには、真面目な教師役を演じる木村文乃と、自由奔放なシンガーソングライターを演じる岸井ゆきのと、個性豊かな実力派が揃う。
それでもどうしても蒼介に目がいってしまう、という人も多いのではないだろうか。
視聴者のなかには「このドラマ、私にとっては蒼介が主役です」なんて人も。
そういえば『この恋あたためますか』でも、仲野が演じた当て馬役の「まこっちゃん」は、主人公の相手役を務める中村倫也を凌駕しそうなほどの人気ぶりであった。

 

東京五輪の影響で放送の中断があったため、『#家族募集します』の物語はまだまだ序盤。
ようやく全員がひとつ屋根の下で暮らすようになり新しい生活が始まる。
この新しいカタチの“家族”は今後、どのような心あたたまる展開を見せてくれるのだろうか。
仲野の演技にも引き続き注目したい。