消費者庁は『健康食品Q&A』という冊子を公表している。
興味がある人は、「消費者庁 健康食品Q&A」で検索すると出てくるのでご一読いただきたい。
そしてこの冊子はすごく健康食品に辛辣なので笑ってしまうくらいなのだ。
全文を引用すると長くなるので一部要約すると・・・
Q.栄養の偏りや運動不足があるので、健康食品でカバーしたい。
A.健康維持の基本は「栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な休養」。この3つに代わる健康食品はない。
Q.薬は副作用が心配。健康食品は食品なので有害な作用は無いですよね?
A.健康食品にも有害な作用がある場合がある。むしろ、保健機能食品以外の「その他健康食品」の多くは、販売前に製品としての人での安全性や有効性の確認がほとんどされていないので、どの程度の有害な作用があるかわからないと考えたほうがいい。
他にも
【天然・自然由来だから安全とは言い切れない】
【利用者の体験談は信用できない】
【健康食品には摂取目安量がある。自己判断で指定の量以上を飲むと、健康被害を受ける場合がある】
などなど、身も蓋もないくらいなのだ。
確かにマルチ商法やネットワークビジネスのほとんどが、健康食品や美容に関した商品を売っていて、その効果は?なものが大変多いので注意が必要であるのは間違いない。
大手メーカーと言えど、詐欺ギリギリの表現で「飲むと健康に良い」と売っていたりするので油断は禁物。
テレビや週刊誌も、健康食品を盛んに取り上げているが、鵜呑みにしないほうがいい。
お酒を飲む人は「肝臓を守るために」と、ウコン飲料やウコンの錠剤・粉末などを飲む人もいることだろう。
しかし『民間薬および健康食品による薬物性肝障害の調査』によると、ウコンによる薬物性肝障害は全体の24.8%。
ウコンが肝障害の原因となっていることが、ダントツに多いことがわかっている。
日本医師会のホームページには「ウコンについて」という項目があり
「通常、食事中に含まれる量の摂取であれば、おそらく安全と思われますが・・・」
と、警鐘を鳴らしているほどだ。
他にも「ブルーベリーで目が良くなる」という話しがあるが、ルーベリーが目に良いという医学データはない。
鉄分が豊富と思われていた「ひじきの煮物」は近年、釜を鉄からステンレスに変えたことで鉄分が激減。
それどころか無機ヒ素という発がん物質が多く含まれることがわかり、厚労省は現在、「健康に悪影響が出たという報告はない」としつつ、毎日たくさん食べないようにと指導している。
このように一般人が「健康的」「健康食」と思っている食べ物の中に、効果が証明されていないものや、むしろ危険かもしれない食品が多くある。
やはり、サプリや健康食品に頼るより、バランスのいい食事が一番体にいいようだ。