議論を起こしたかったのか、それともただの失言か――。

 

KinKi Kidsと吉田拓郎による伝説の音楽バラエティ『LOVE LOVE あいしてる』(フジテレビ系)の5年ぶり特番となる『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』が7月21日に放送された。

 

年内をもってすべての音楽活動からの引退を予定している吉田拓郎の「最後のテレビ出演」ということもあり、木村拓哉、明石家さんま、あいみょん、奈緒という豪華ゲストが出演したが、木村のある発言が議論を呼んでいるという。

 

木村はこの特番の最初のゲストとして登場。
番組の最終回ということもあって“LOVE LOVEなうた”としてKinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」を選んだ木村は、
「KinKi Kidsがよく、自分ら(SMAP)のバックを踊ってくれてたじゃないですか。だから、お返しじゃないですけど、俺がバックになる」
「僕のモチベーションのメインはバック(で踊ること)です」
として、歌うだけでなく踊りも披露したのだが……。

 

「当時キンキのバックで踊っていたジャニーズの後輩たちと一緒に踊りたいということで生田斗真と風間俊介が参加し、即席の『ジャニーズシニア』として踊った木村ですが、この人選のくだりで“問題発言”が。

『当時キンキが「硝子の少年」でデビューされた時、誰が他にバックで踊ってた?って聞いたんですよ。
で、何人か見っけたんですけど。
他にもっといなかった?って聞いたら、他の奴らがですね、今すげぇテレビに出づらい状況になってまして』と経緯を説明し、生田と風間は『俺行きます、とスッときてくれた』後輩だったと話したのですが、SNSではこの『テレビに出づらい』後輩とは誰か、と話題になりました」(アイドル誌記者)

 

当然というべきか、ジャニーズを退所してしまった人間のことを指しているのではないか、と反発も起こっている。

「当時のバックには山下智久や今井翼など退所組も多くおり、彼らはなかなかテレビ出演ができない状況にありますからね。
そのため、退所組がテレビに出づらいのはジャニーズ事務所が悪いのではないか、との批判も一部で起こっています」(同上)

 

もっとも、退所組の話ではないのでは、との指摘もある。

「ジャニーズの人間が、ジャニーズを辞めた人間のことを『テレビに出づらい状況にある』と言い切ってしまうのは明らかな問題発言で、仮に木村がそこにあえて踏み込んだ発言をしたのだとしても、フジテレビ側が編集で切ってしまうでしょう。
テレビ局こそジャニーズ事務所に忖度している側なわけですから。木村の発言の際、スタジオでは笑いが起こってましたし、堂本光一が『そういうのもいますね』と事もなげに応じていたので、現在ジャニーズに所属している人間のことを言いたかったのでは」(芸能記者)

 

となると、具体的には誰のことか。

「嵐のメンバーですよ。
本来なら木村が呼べば誰かしら駆けつけたでしょうが、嵐としては活動休止中ですし、いくら先輩の命令とはいえ、ここで集まるわけにはいかない。
誰かひとりが来たとしても『他の人は?』と変に話題になってしまう。
嵐の活動再開がまったくの不透明な状態にある今、踊ったりする姿を中途半端に見せることも避けたいでしょう。

もっとも大本命は滝沢秀明だと思いますけどね。
2018年をもって芸能活動から退き、現在はジャニーズ事務所の副社長ですが、今年6月に松本潤がファンクラブ向け配信の中で『タッキーは今は顔どころか声すら出演NG』などと言及していたように、徹底的に表舞台から姿を消していますから」(同上)

 

さらに、木村の「曲解」だとする説も……。

「KinKi Kidsのデビュー25周年を祝うという側面もあるにはあるが、番組の趣旨はやはり、最後のテレビ出演となる吉田拓郎を送り出すことにある。
退所組にせよ、嵐や滝沢副社長のような人たちであるにせよ、ここで出演してしまえば、そちらの話題でもちきりになってしまい、主役となる吉田拓郎に失礼な状況にもなりかねないため、遠慮した人も多いのではないか。
それを木村は『テレビに出づらい状況』と誤解してしまったのかもしれない」(テレビ番組制作関係者)

 

そもそもテレビ業界に“ジャニーズ忖度”など存在しなければ、この発言が議論を呼ぶこともなかったかもしれない。
木村が誰のことを指して話していたのか、いずれわかる時が来るのだろうか……。