日本人なら誰もが知る“さかなクン”の知られざる半生を、女優、創作あーちすと、ミュージシャンと幅広い表現活動を精力的に続ける“のん”主演で描いた映画『さかなのこ』が今夏、全国公開される。

 

性別の枠を飛び越えて、のんは「私がさかなクンの役をやれるなんて、これは凄い事件なんじゃないかな?と思っています」とコメントしている。

 

さかなクン初の自叙伝「さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~」(講談社)を、『南極料理人』『横道世之介』『子供はわかってあげない』等、愛すべき主人公を温かみある視点で描いた良作を作り続けている沖田修一監督が映画化。

子どもの頃からお魚が大好きだったさかなクンがたくさんの出会いの中でやがて“さかなクン”になるまでが描かれている原作を、劇作家や映画監督でもある前田司郎が、フィクションも織り交ぜながら沖田監督とともに大胆にアレンジした脚本を書き下ろした。
前田と沖田監督は『横道世之介』以来のタッグとなった。

 

主演をつとめる“のん”は、最近では自ら脚本・監督・主演を果たした映画『Ribbon』が公開となったばかり。
本作では、子どものように天真爛漫で好きなことに一直線、周囲の人間をいつのまにか幸せにする不思議な魅力にあふれた主人公“ミー坊”を、性別の垣根を越え生命力いっぱいに演じている。

 

のんは、「衣装合わせをして撮影現場に入り、これはセンセーショナルなキャスティングではなく、誠実な気持ちでこの役を私に託してくれたんだと感じました。素晴らしい映画ができました。早く皆様に観ていただきたいです」と、コメント。

 

この度の情報解禁に合わせ、のん演じる主人公“ミー坊”が学ラン姿で釣りをする写真もお披露目された。
のんと同じように、大好きなことをまっすぐに続けるミー坊。
性別の枠を飛び越えのんがミー坊としてのびのびと存在している本作は、沖田作品として、またのんの出演作として、新たな境地とも言える一作となっている。

 

■あらすじ

お魚が大好きな小学生“ミー坊”は、寝ても覚めてもお魚のことばかり。
お魚を、毎日見つめて、毎日描いて、毎日食べて。
他の子供と少し違うことを心配する父親とは対照的に、母親はそんなミー坊を温かく見守り、心配するよりもむしろその背中を押し続けるのだった。

高校生になり相変わらずお魚に夢中のミー坊は、町の不良ともなぜか仲良し、まるで何かの主人公のようにいつの間にか中心にいる。
やがて1人暮らしを始めたミー坊は、思いがけない出会いや再会の中で、たくさんの人に愛されながら、ミー坊だけが進むことのできるただ一つの道にまっすぐに飛び込んで行く――。

 

■原作:さかなクンのコメント

ギョギョッと! 感動が大漁の“さかなのこ”がうまれました。
この誕生を、さかなクンもキャストの皆さまとギョ制作チームの皆さまと共に、ものすっギョーく心待ちしていました!
人とお魚の優しさが詰まった映画でギョざいます。
それではギョ一緒に!!
さかなのこの気持ちになってレッツ・ギョー!!

 

■主演:のんのコメント

さかなクンさんの自伝を原作とした映画を沖田監督が撮るという事に、心の底からワクワクしました。
大興奮、です。
そして私がさかなクンの役をやれるなんて、これは凄い事件なんじゃないかな?と思っています。

衣装合わせをして撮影現場に入り、これはセンセーショナルなキャスティングではなく、誠実な気持ちでこの役を私に託してくれたんだと感じました。
素晴らしい映画ができました。
早く皆様に観ていただきたいです。

 

■監督:沖田修一のコメント

これは、さかなクンの映画であって、さかなクンの映画ではありません。
何かを猛烈に好きになった人の映画です。
子供の頃から、ずっと変わらずに好きでいる。
好きが、人生を決めていく。
そんな強い気持ちを、さかなクンの生き方を元に、映画にしたいと思いました。
その純粋な役を、のんさんにお願いしました。
お二人とも何かが似ていると思いました。
何かは言葉にできませんが・・・。
さかなクンを描くのに、性別はそれほど重要ではないと思いました。
実際と顔が似ているとか似ていないとか、そういう問題を取っ払って、もっと自由に、さかなクンの映画を作りたいと思いました。