1970年代後半から80年代前半にかけて「シルエット・ロマンス」「たそがれマイ・ラブ」などのヒット曲を放った歌手の大橋純子(おおはし・じゅんこ)さんが9日に死去した。73歳。北海道出身。
死因は明らかにされていないが、食道がんで闘病中だった。
訃報を受け、同年代の歌手で女優の今陽子は自身のブログで「今朝、朝刊を見て、また悲しい訃報が…歌手の大橋純子さんが73歳で食道がんでお亡くなりになりました。あんなに小柄なのにスゴイパワフルな伸びのあるパンチヴォイス とってもステキなシンガーでした」としのんだ。
後輩歌手の麻倉未稀は自身のX(旧ツイッター)で「悲しすぎて手を合わせることしかできない」とショックを隠せず。
ロックバンド「一風堂」の土屋昌巳は「大橋純子さんの突然の悲報…。70年代、まだ学校を卒業したばかりの僕は彼女のバンド“美乃家セントラル・ステイション”でR&Bやファンク・ミュージックを自由に演奏することを学ばせて頂きました。本当に優しくて卓越したヴォーカリストでした。たくさんの思い出をありがとうございました」と感謝した。
ミュージシャンのダイアモンド☆ユカイは「『デォンヌワーウィックみたいな声量と天使のような歌声ですね』なんて話したら『あらありがとう。』と照れくさそうに微笑んでくれた事を思い出しました」と大橋さんとの思い出をつづり、「ご冥福をお祈りします」と追悼した。
シンガー・ソングライターの林哲司は「昨夜、突然の訃報に接し驚いています。アマチュア時代から一緒に、夢をあたため公私ともに過ごした仲間でした。大橋純子さん、純ペイちゃん!」と親しみを込めて呼びかけ、「あなたは僕らが待っていた、ポップスを歌う新しいボーカリストだった。どうぞ安らかに…」と悼んだ。
大橋さんの楽曲を数多く手掛けた作詞家の及川眠子氏は「会うたびに『ねこさんいくつになった?』と訊かれて、〇才ですと答えると『若いわぁ何でもできるわねぇ』と言われ、純子さん10才の年齢差は縮まらないですよと笑ってたのに。ずっと10才違いでいてほしかったのに。でもいつか空の上で、またその歌声を聴かせてくださいね」と追悼。
「中越地震の直後だったと記憶している。愛しい人がある日突然に目の前からいなくなる。遺された者たちにとってはひどくつらいことだけど、忘れなければずっと胸の中でその人は生き続ける。それを死者の立場から書いてほしいと言われた。その歌声はまだ私の胸の中で温かい」と自身が手掛けた大橋さんの楽曲「残響」の動画へのリンクを添えた。
また、DJ HASEBEも「大好きな大橋純子さん 一緒に作らせていただいたSweet Love、大切な宝物です。気持ちを込めて大切に、大切に、これからもかけ続けます。音楽は素晴らしいですね。流れる歌声で純子さんを皆んなずっと感じることができる。自分はDJなんでそれができます。それしかできないですが。どうか安らかに」と生前の大橋さんとのツーショットを添えた。
突然の訃報に音楽界にもショックが広がっている。