「毎月のように歌舞伎の舞台に立っている市川中車さん(香川照之)ですが、6月公演でついに主役を務めます」(歌舞伎関係者)
昨年8月に銀座のホステスに対する性加害を報じられた香川照之(57)。
昨年末の「十二月大歌舞伎」で舞台復帰しているが、歌舞伎ファンからは辛口な声も聞こえてきた。
「まったく声が出ていませんでしたね。襲名披露した10年前から変わっていないようで残念でした」
「六月大歌舞伎」では、『傾城反魂香』で主役の浮世又平を演じるが、果たして観客を満足させることはできるのか。
「通称“吃又(どもまた)”と呼ばれる人気の演目です。
吃音を抱える主人公が自分のコンプレックスを克服し絵師として成長していく物語で、夫婦愛も描かれます。
中車さんにとって初めて演じる役どころですが、主役としてどれくらいの存在感を出せるかに、今後がかかってくると思います」(歌舞伎ライター・仲野マリさん)
いっぽう、テレビについては“追放”されたまま半年以上が過ぎた。
「香川さんと結びつきの強かったTBSからも声はかかりません。
7月期の日曜劇場は主演が堺雅人さん、演出は福澤克雄さんと『半沢直樹』チームの制作だったのですが……」(テレビ誌記者)
そんな香川は、自分をとりまく状況について近しい仲間にこう語っているという。
「“テレビ復帰はもう諦めた。俺にはもう歌舞伎だけだ”と言っていました。
性加害報道でそっぽを向いた視聴者よりも、“自分を理解してくれるお客さんのために演技したい”とも……」(香川の知人)
梨園だけで生きていく決断をしたという香川。
「先輩後輩にかかわらず、自分から挨拶したり、差し入れがあればおすそ分けするなど殊勝な態度です。
以前は時折見られた“上から目線”も消えましたね」(前出・歌舞伎関係者)
出演の決定権を持つ座頭には特に気を使っているようだ。
「中車さんをよく起用しているのが、市川猿之助さん(47)です。
中車さんは、演技で評判を落とすと彼の顔をつぶすことになってしまうので、必死ですよ。
また、復帰の手を差し伸べてくれた市川團十郎さん(45)にも、一生頭が上がらないでしょう」(前出・歌舞伎関係者)
主役に向けて、歌舞伎にとりつかれたように稽古しているという。
ドラマ『半沢直樹』では一度失脚した大和田常務が復活していたが、果たして香川もしぶとさを見せられるか。