男闘呼組の電撃的な復活発表となった『音楽の日2022』(TBS系)放送から8カ月。
24日放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(同)で男闘呼組が特集され、再始動までの経緯について語られた。

 

番組には岡本健一、高橋和也(当時・高橋一也)、成田昭次、前田耕陽の4人全員が登場。
MCの中居にとってはジャニーズ事務所時代の先輩にあたり、中居が珍しくイジられる場面があったほか、男闘呼組と同時期に活動していたスタジオメンバーの井森美幸との久々の再会を岡本や前田らが懐かしんだり、中居の休養時にメンバー4人で送ったメッセージVTRの件を振り返ったりと、番組は和やかなムードでスタート。
グループの結成秘話から、全盛期の振り返り、突然の活動休止、その後の成田昭次の紆余曲折、そして再始動するまでがVTRを交えながら語られた。

 

Twitterでは「金スマ」が日本のトレンド1位となったほか、「男闘呼組」などの関連ワードもトレンド入りするなど、番組は大きな反響を呼んだのだが……。

 

「番組のメインとなったのはやはり、どのようにして男闘呼組の再結成が実現したのかという部分。
しかし、肝心な部分が、ボカされるどころかまったくスルー状態だったのは残念でしたね」と語るのはアイドル誌記者。

 

「男闘呼組は公式に解散と発表されたことはなく、あくまで“活動停止”という扱いだったわけですが、番組では1993年に『人気絶頂の中、突然活動休止を発表』と紹介したのみで、その理由についてはひとことも言及はされず、謎のままとなりました。
突然の活動停止に当時ショックを受けたファンは多く、本人たちからなぜああなったのか、何らかの説明があることを期待していたのですが……」(同)

 

1988年にデビューした男闘呼組は、「ジャニーズ事務所のおちこぼれ」というキャッチコピーに反し、翌年には東京ドーム公演も行うなど人気が爆発。
だが、1993年6月に突如、高橋の事務所解雇が報じられ、その後に活動停止が発表された。
全国ツアーが予定されていたにもかかわらず、ツアー開始まで1カ月を切ったタイミングだっただけに、衝撃の発表だった。

 

「昨年11月、高橋は出演映画『追想ジャーニー』のプロモーションで再始動した男闘呼組についても大いに語っており、ニュースメディアの『ENCOUNT』では活動停止になった理由について『様々な理由が重なっているんだけど、要するに僕らは若かった』と説明しています。
しかし、高橋は解雇翌年の女性誌のインタビューにて、突然マネージャーに呼び出されて『契約更新はしない』と通達されるという形で解雇となったと話していました。
後に岡本が雑誌の取材で『(グループ名のように)本当に闘いを呼んでしまった』と振り返っていたこともあり、高橋の解雇をめぐり何らかのトラブルがあったのは事実なのでしょうが、結局詳細は明かされないまま。
まぁ、さすがにこの部分については完全にスルーなのは仕方ないでしょう。
男闘呼組の再始動にあたって、ジャニーズ事務所にとってネガティブな話はしないよう、条件を出されたのだとみられます。
期間限定という部分も、ジャニーズ側からの要望だったのでは」(芸能記者)

 

さらに、再始動の経緯についても少々不自然な点が見受けられたという。

 

番組で説明された経緯はこうだ。
成田がしばらくどこで何をやっているかも不明だったものの、共通の知人から連絡先を聞いた高橋が連絡をし、そこからメール上での交流が復活。
2019年5月に行われた男闘呼組主演映画『ロックよ、静かに流れよ』公開30周年記念上映会トークショーに岡本が出演した際、成田からのメッセージをファンに伝えたところ、大きな反響があったことに岡本は感激。
岡本から成田に再始動を持ち掛けたが、この時は成田は断った。
しかしその2カ月後にジャニ―喜多川氏が逝去。同年9月4日に行われた「お別れの会」に岡本経由で成田も招待され、そこで成田は岡本と27年ぶりの再会を果たし、それをきっかけに他のメンバーとも会うようになり、2020年8月4日に久々にメンバー4人でスタジオに入ったことから再始動への流れが生まれた、とされていたが……。

 

「男闘呼組の再始動の前に、成田のソロ活動再開があったことがなぜか触れられなかったんですよね。
番組の尺の都合の可能性もありますが、2009年に逮捕され、その後は会社員として生活し、実質上の引退状態だった成田がなぜ表舞台に戻ってきたかが復活劇の焦点として演出されていたわけですから、ちょっと不自然です」(前出のアイドル誌記者)

 

2020年末頃からの成田の音楽活動再開自体がそもそも、男闘呼組の再始動の布石だったのではないかと、芸能記者は指摘する。

 

「成田のソロも、男闘呼組のメンバー4人が新たに結成した後継バンド『Rockon Social Club』も、所属は同じ東京レコード。
ここを運営しているのは、Misiaらが所属するリズメディアで、リズメディア社長は元ジャニーズJr.で岡本とも友人。
番組では、“2020年8月にスタジオに入りした際に改めて再始動を提案され、会社員として働いていた成田は迷ったものの、その後に岡本と8時間近く2人で語り合う機会があり、そこで成田は決意した”という流れでしたが、実際には2020年9月、岡本を介してリズメディア社長と3人で会い、10時間近く話したといいます。
この時点で男闘呼組の再始動計画はすでに動いており、ジャニーズを説得するまでの間に、先に成田のソロ活動を再始動させた……ということでしょう。
2020年末にあった成田の復活ライブ(Little Black Dress公演のゲスト出演)には中居が花を贈ってましたし、2021年2月の時点で、同社長はインスタライブで男闘呼組の再始動について想いを語ってましたからね。
成田の活動再開について触れなかったのは、ジャニーズ以外の事務所が関わっていることを感じさせないための“配慮”だったのかもしれません」

 

メンバーで唯一ジャニーズ事務所に在籍(エージェント契約)していた岡本が、グループ名使用許諾を事務所から得たとされているが、「リズメディア社長は『お別れの会』にも出席するなどジャニーズ事務所と親交があり、メリー喜多川氏とも仲が良かったようですから、彼の貢献もあったのでは」(同・芸能記者)という。

 

さらに男闘呼組の再始動の裏には、吉本興業の影もちらつく。

 

「男闘呼組の復活公演だけでなく、後継バンド・Rockon Social Clubの公演も一手に手掛けているライブフォワードという会社は、吉本興業のグループ企業。
設立は2020年7月ですが、本格的に始動したのは翌年からとみられます。
前田耕陽が妻の海原ともこを介してバックアップを求めたという噂もあり、こちらも男闘呼組の再始動が前提だった可能性もありますね」(同)

 

今年8月に、日本武道館での4 DAYS公演も決まった男闘呼組。
その8月までの期間限定という「約束」のもとでの再始動ということで、以降のことは何も決まっていないという。
「廃盤になっている男闘呼組のCDが再発されないのも、男闘呼組の再始動について基本的にジャニーズはノータッチだから」(同)というが、これだけの反響があるのだから、ジャニーズ事務所全面協力のもとでの完全復活に期待したいところだ。