ブームが続く「赤身肉」「熟成肉」。その裏にあるリスクに注意!!

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昨年から”赤身肉”ブームが続いている。

かつては、牛肉といえば霜降り肉を求める層が多かったが、近年、対照的に比較的安価な赤身肉が注目を集めている。
その背景には、「実は肉はGI値が低く太りにくい」というダイエット志向と、一定期間寝かせて旨みが増した「熟成肉」へのグルメ志向がある。

ダイエット面では、まず「L-カルチニン」という体脂肪燃焼効果のある成分が豊富な点が挙げられる。
普通に脂の乗ったステーキを食べるよりも、よりダイエット効果が見込めるといわれている。

一方、「熟成肉」とは、もともとアメリカで普及している「エイジング」方法で作られた旨みのある肉のこと。
骨付きの大きな肉の塊を、1~3度の低温、60~80%の湿度の環境下で20日~2カ月ほど熟成させる。
肉のタンパク質が、酵素によって旨み成分であるアミノ酸に変化することで、肉の旨みが増し、柔らかく、芳香な香りが出るという。
水分の多い赤身肉を使うのが一般的だ。

ダイエットできて舌も満足できる赤身肉は、いいことずくめのようだが、調理法によっては食中毒リスクが高まる。
注意すべきは、レバーやレアステーキなどの生肉と、熟成肉である。

2011年、生肉を巡るショッキングな事件が起きたことは、まだ記憶に新しい。
富山県や福井県の飲食チェーン店で生肉を食べた客が、「腸管出血性大腸菌」による食中毒で亡くなった。
富山の例では、47人が発症し、男児1人が死亡。これはユッケなどが原因と見られている。
福井のケースでは、生肉を食べた男児1人が死亡した。

この一連の食中毒が起きて以来、未だに厚生労働省は、牛レバーをはじめとした豚や鶏などの生肉の提供を禁じている。
近年の肉ブームでは、お店に通うだけでなく、自分で肉を購入して調理する人も多い。
自己責任とはいえ、衛生面や調理での取り扱いにも十分な注意が必要だ。
秋はバーベキューなどに興じることもあるだろう。
生肉を掴む箸やトングの衛生管理、焼き加減には、つねに意識払おう。

人気が定着してきた熟成肉は現在、高級店にかぎらず、有名牛丼チェーンやファミリーレストランなどの身近なところでも「熟成」をうたったメニューが登場している。
ところが、「熟成」とはいっても、その方法に明確な規定はない。
それぞれの飲食店や製造元の手にゆだねられているのが現状だ。 

熟成肉は、冷蔵庫の中とはいえ、20日以上寝かせるのが一般的。
その過程で生まれたカビが、肉の表面をコーティングすることによって発酵が進み、熟成された旨みが生まれる。

いわゆる「腐る寸前」の状態だ。
熟成中に派生するカビは、ちょうどブルーチーズの青カビのようなものだが、有害なカビが生えないとは言い切れない。
そのため、しっかりとしたエイジングの管理や専門知識と技術を有する店でなければ不安だ。

万が一、管理が甘く、何らかの理由で安全性に疑問が生じるような品質だった場合、それを口にすれば感染症やアレルギー反応などが起きかねない。
赤身肉ブームを牽引する熟成肉は、とてもデリケートな管理と相応の知識、技術に基づく調理でなければ、手を出すのは見合わせたほうがいいかもしれない。
素人が見よう見まねで、「熟成」「エイジング」を試みるのはもってのほかだ。

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