6月9日に放送されたNHKの音楽番組『SONGS』では、4月にジャズをテーマにしたソロアルバム『東京SNG』をリリースした香取慎吾を特集。

 

「久々に歌って踊ってる姿を見た」という視聴者も多かったようだが、ネット上ではそのエンターテイナーぶりに称賛の声が集まり、同日のTwitterの“日本トレンド”に「慎吾ちゃん」「シンゴペーション」といった関連ワードが複数トレンド入りした。

 

今回、「進化しつづけるエンターテイナー」として登場した香取は、ピチカート・ファイヴの「東京は夜の七時~the night is still young~」を野宮真貴とのコラボで披露したほか、美空ひばりの「東京タワー」を4人組女性グループ「新しい学校のリーダーズ」とともにカバー。
加えて、番組終盤で歌ったアルバム収録曲「シンゴペーション」では、見事なスキャットを披露していた。

 

司会・大泉洋とのトークでは、4月からNHK Eテレでスタートした「新しい地図」(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取)の教育系バラエティ番組『ワルイコあつまれ』の話題に。
香取が「大変ですね、テレビって。レギュラーってね、とんでもないことですよね」と話すと、大泉が「テレビのレギュラーは久々だったってことですか?」と質問。
これに香取が「久々ですね」と返すシーンもあった。

 

さらに、影響を受けた人物としてマイケル・ジャクソンを挙げ、「もうグループ結成してたんで、みんなで(来日公演を)1列目で見て。その瞬間に『自分はステージに立って歌を歌おう』と決めた」と、「SMAP」の名前こそ出さなかったが、ジャニーズ時代の印象的なエピソードを披露。
最後に活動への思いを問われると、「アイドルが言いそうな言葉ですけど」と恥じらいつつも、「ファンの皆さんがいてくれるから」「皆さんがいるから生きてる、やってる」「(ファンを)びっくりさせたい」と話した。

 

ソロ歌手として、ジャズバンドやダンサーとともに3曲を披露した香取だが、
ネット上では

「『SONGS』で香取慎吾さんが歌ってたんだけど、なんかめっちゃ心に響いた」

「香取慎吾久しぶりに見た。大人のエンターテイナーに進化してた!」

「慎吾ちゃんのスキャットかっこいい! “エンターテイナー香取慎吾、ここにあり”って感じで感動した」

「香取慎吾のファンではないけど、歌って踊ってる姿見たら、キラキラしててちょっと泣きそうになったし、テレビで活躍するべき人だって思った」

「慎吾の持ってるハッピーさと洒脱さと華やかさと……とにかく多幸感がステージからあふれてた」

と、香取を再評価する声などが集まっている。

 

また、この日は午後9時からの『SONGS』に続くように、午後10時からは木村拓哉主演ドラマ『未来への10カウント』(TBS系)の最終回が放送されていた。

 

ネット上では、木村の熱演ぶりが話題になると同時に、
「慎吾ちゃんからの木村くんの流れに、胸が熱くなった。1人ずつでもこれだけの爆発力があるんだから、SMAPって本当にすごいグループだったんだって改めて思った。5人が揃った姿を見たい気持ちが強まった」
「今日は慎吾ちゃんと拓哉くんとのパワーに圧倒されっぱなしで放心状態。SMAPのみんなが、またいつか会えますように」
など、SMAPの“再集結”を願うファンの声も目立った。

 

なお、『SONGS』に香取が出演するのは約2年ぶり。
もともと「新しい地図」に友好的なNHKだが、今春、『ワルイコあつまれ』が始まったことに加え、司会の大泉が業務提携する大手芸能事務所・アミューズが、当初から「新しい地図」との共演に前向きであることも香取特集が実現した要因といえるだろう。

 

その一方で、民放キー局となると、いまだに香取を見る機会はかなり少ない。
すでにジャニーズ事務所を退所してから約5年がたつが、2018年3月に司会を務めていたバラエティ番組『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)が終了して以降、レギュラーは昨年1月期の主演ドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(テレビ東京系)のみ。

 

そんな状況だけに、『SONGS』で香取が「久々」と語ったように、「新しい地図」のメンバーがテレビ出演の少なさをネタにすることも少なくない。
最近では、草なぎが先月放送のネット生配信番組『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)にて、「そんなにもう、テレビがなくなっちゃったので、僕ら。いい時にテレビやってたなー」と発言したほか、今月1日の「第59回ギャラクシー賞」の授賞式でも、NHK大河ドラマ『青天を衝け』での熱演が評価されたことに対して「久しぶりの連続ドラマだったので、久しぶりに地上波に出られるという喜びもありました」と自虐し、周囲を笑わせていた。

 

今回、TVスターとしての健在ぶりを見せつけた香取。
多くの視聴者の心を揺さぶったように、“ジャニーズ忖度”を続ける民放各局の方針も揺さぶることができただろうか。