毎年、12月30日に大賞受賞者がTBSの生中継番組で発表される『輝く!日本レコード大賞』。

 

表向きには作曲家や芸能記者ら、選ばれた審査員達が“厳正な審査”で大賞受賞者を選んでいることになっているが、大賞当日までに、すでに受賞者が決定しているのは周知の事実だ。

「『週刊文春』(文藝春秋)などで報じられているように、実態はただのデキレース。
芸能界の実力者が誰にするかを決めており、その背景にはさまざまな利権が絡んでいる。
なので、すでに有名無実化してしまっている」(レコード会社関係者)

 

昨年、大賞を受賞したのはLiSAの「炎」。
当時公開され大ヒットしていた劇場版のアニメ映画『鬼滅の刃』の主題歌だっただけに、視聴者からしても納得の受賞だったかもしれない。
ただ、業界的には『またか!』という声が上がっていたという。

「LiSAが所属するのは、多くの人気アーティスト抱えるソニー・ミュージックレーベルズですが、ソニー系のレーベル所属アーティストは、2016年の西野カナを皮切りに、2年連続の乃木坂46に、Foorin、LiSAと5連覇を達成。
昨年の紅白には13組も出場するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いですが、実は、今年もソニー系のアリオラに所属する優里の『ドライフラワー』でほぼほぼ決まりという話。
またしても“無風状態”の『レコ大』になりそうなんです」(音楽業界関係者)

 

優里は、2019年12月にインディーズでリリースされた「かくれんぼ」がTikTokなどのSNSで拡散され、昨年ロングヒットとなった。
この「かくれんぼ」で歌われた失恋を女性目線で描いたのが「ドライフラワー」で、昨年10月25日に配信限定でリリースされたが、リリースの5日後には、一発撮りで楽曲を披露する人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に登場したことも追い風となって大ヒット。
SNSやストリーミングを中心とした支持を得、ビルボードジャパンの2021年上半期総合ソング・チャートにて総合1位に輝いた。
年間1位となるのもほぼ間違いないと見られており、今年を代表する1曲だ。

「『THE FIRST TAKE』は表向きにはなっていないが、実質的にソニーが運営に携わり、実権を握っていたのが元執行役員の男性社員。
『レコ大』や『紅白』の人選も、その人物が中心に動いていたという話です。
ところが、です。
10月末に『デイリー新潮』が報じましたが、この男性が8月にTBS系『モニタリング』で『THE FIRST TAKE』のパロディ企画が行われたことに対し猛抗議。
謝罪に来たTBSの局員らに暴行を働いて問題になった。
役員から外され、10月1日の人事で系列会社に異動となったのはこの件が影響したとも言われている。
それでも引き続き『レコ大』には関わっているようですが、この件が『レコ大』にどう影響するかが注目されているようです」(芸能記者)

 

とはいえ、なかなか優里の“対抗馬”は見当たらないのが正直なところだが、はたして……。