「酒は百薬の長」しかし休肝日は何日とればいいのか。


「酒は百薬の長」ということわざがある一方、古今東西、酒にまつわる失敗は少なくない。

「人酒を飲む、酒酒を飲む、酒人を飲む」という戒めのことばもある。
アルコールの摂取をほどほどにするのは、自身の健康管理のうえからも心がけるべきものだ。

金沢医科大学病院肝胆膵内科の堤幹宏教授によれば、飲酒と死亡率との相関関係を調べる疫学調査の結果グラフは「J」カーブを示し、飲酒量が増すごとに、死亡率が急速に高まるのだという。

たとえば、一日の日本酒の摂取量がゼロの場合と、1合の場合では、後者のほうが死亡率指数は0.6ほど低い。
だが、2.5合付近を境に死亡率は急上昇し、3合になると死亡率指数が0.6高まる。そして3合を超えて摂取すると、どんどん死亡率が上がっていく。

これは、まさに「酒は百薬の長」を証明付けるかのようだ。
週に日本酒1~2合程度であれば適量、それを越えてくると急に負担になる。
仮に毎日5合飲酒したとすると、2週間でアルコール性脂肪肝になるのだという。

飲酒量によって死亡率が変化することは、すでに2007年に厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」が行った調査によって明らかになっていた。
そして、日本人男性1日当たり、平均1合を超える日本酒、アルコールの摂取を続けると、死亡やがん、脳卒中、自殺のリスクが高くなることが報告されている。

飲酒しない日「休肝日」を設けている人と、まったく設けていない人との間で、死亡率の比較調査が行われた。
飲酒が「週1~2日」「週3~4日」「週5日~7日(休肝日なし)」のグループに分けた。
すると、休肝日なしのグループは、飲酒量にかかわらず総死亡リスクが最も高いことが確認された。

一週間当たり300~449g飲酒する人たちのうち、休肝日あり(週1~2日)よりも、休肝日なしのグループの総死亡率が1.5倍まで上昇。
一週間当たり450g以上飲酒する人に至っては、1.8倍にもなったという。

この研究結果やその他のデータから、一日平均2合以上の多量飲酒は、死亡リスクが高くなることが判明。
これを踏まえて、休肝日を設けて総飲酒量を減らすことが呼びかけられるようになった。
保険指導などでは、「週2日以上の休肝日を」というアドバイスをよく聞いたことだろう。

しかし2015年1月、デンマークのコペンハーゲン大学病院が新たな見解を示した。
5万人以上の中高年に対して調査を行った結果、アルコール性肝臓病を予防するためには、休肝日を「週3~5日」は設けるのが効果的と判明した。

50~64歳の男女5万5917人のデータを解析したところ、ほとんど毎日飲酒する人は週に2~4回飲む人と比べて、アルコール性肝臓病の発症率が3.7倍にも上昇したという。
そこから、飲酒は「週に2~4日」程度、つまり休肝日を「3~5日」ほど設けるのが、よりリスクを下げるということが導き出された。

もちろん、“休肝”しても飲酒日に深酒すれば、当然リスクは高まる。

一体、休肝日はどのくらい設ければいいのか? 
さまざまな見解があって戸惑いそうだが、今後はアルコール性肝臓病を回避するために、週に3~5日を飲酒しないように確保していくべきだ。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。